それから1ヶ月経過・・・



ジャンル別漫画賞の結果を知る日がやってきた。
週刊少女マーガリンの発売日だ。
朝一番で買ってきた雑誌を捲り、ヒスイは大きく目を見開いた。


「ええっ!?」


サルファーとヒスイの作品は揃って佳作。そして大賞は・・・
コハクとトパーズのW受賞。そこまでは良いのだが。問題は、カップリングだ。


琥珀×翡翠

黄玉×翡翠


双方とも、“受”に、男性化させたヒスイを使っていた。
キャラの外見、口調、行動までもが、思いっきりカブっている。
((クソ・・・やられた))
心の声までカブる、コハクとトパーズ。
「・・・カブせやがって」睨むトパーズ。
「カブせたのはそっちでしょ」睨み返すコハク。
つまりこの2人は、同時に同じことを閃いたのだ。
「・・・・・・」「・・・・・・」
((我ながら、いいアイデアだ))と、思っていただけに、お互い許し難いカブりであり、この2人の場合、あとは拳で決着だ。

「やる気か?」
「いいとも、やってやろうじゃないか」



こうして・・・
サルファーとヒスイの争いは引き分けとなったが、皮肉にも新たな争いを生むことになるのだった・・・





「もうっ!!お兄ちゃんっ!!トパーズっ!!」





なんなのよっ!!この“翡翠”って!!







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