「ヒスイ！これやる！」
８歳のアイボリーが、テーブルの上を指す。
「・・・え？」何度も瞬きするヒスイ。
どんなに目を凝らしても、そこに何も見えないのだ。
「えーと、あの・・・」（どうしよう・・・お兄ちゃん・・・）
しかし生憎、コハクは外出中で。双子の相手をひとりでするしかない。
貯めたお金を出し合い、フリーマーケットで買ってきたというが・・・
「新しい洋服だよ！洋服！馬鹿には見えない布でできてんだぜ！」
「えっ！？」（馬鹿には見えない！？）
真に受けたヒスイは動揺。更に。
「着てみろよ！」と、アイボリーがゴリ押し。
「見えますよね？お母さん」と、マーキュリーにダメ押しされ。
「み・・・みえるよ・・・うん・・・」
ついに、ヒスイの目が泳ぐ。
「ちょっと待って、今、着替えるから」
そう言って、白シャツを脱ぎ・・・双子の前でワンピースを着る仕草を見せた。
（（ひっかかった！！））←双子、心の声。
２人とも、必死に笑いを堪えている。
一方、こちら、ヒスイ。
「・・・・・・」
鏡の前に立つも、裸にしか見えない。
布の手触りすら、確かめることができなかった。
（う〜ん・・・私・・・馬鹿なのかな・・・）
「見せにいこうぜ！！」と、アイボリー。
ヒスイの腕を引っ張って。
向かった先は・・・双子の遊び場のひとつでもある、国境の家。
住人のスピネルは。
「・・・ママ？」
玄関で、呆気にとられる・・・当然の反応だ。
アイボリーは“馬鹿には見えない布”であることを強調し。
「スピネルにも見えるだろ！ヒスイの洋服！」
その発言にピンとくるスピネル。そして・・・
「くすくす、見えるよ、可愛いワンピースだね」と、言った。
双子はますます機嫌を良くし、廊下を走っていった。
「次はオニキスだ！ヒスイ、早く来いよー！！」
「あれで良かったかな」と、スピネルはヒスイに耳打ち。
「え？なにが？」きょとんとした顔でヒスイが聞き返す。
「裸の王様ごっこ、してるんでしょ？」
「裸の王様・・・あ！！」（そうだったの！？）
スピネルに言われて、やっと気付く。
ヒスイも無論、『裸の王様』は知っている。
有名な童話だ。双子もそこからアイデアを得たのだろう。
「あれ？じゃあ私・・・裸なの？」
「そうだよ？ママ？大丈夫？」
（もしかして、あーくんとまーくんの言うこと、信じてたのかな）
「うん、まあ・・・」と、ヒスイ。
今更、引くに引けず。脱力気味に歩き出す。
「・・・・・・」（念のため、パパに連絡しておこう）
連絡を受けたコハクの行動は、驚くほど早かった。
すっかり見世物となったヒスイが、オニキスの前に連れ出された瞬間。
視線を遮るように、ヒスイの前に立っていた。窓から入ってきたのだ。
「お兄ちゃん！！」歓喜するヒスイと。
「げ・・・コハク・・・」怯むアイボリー。
とはいえ、こちらも引くに引けなくなっていて。
「コハクにも見えるだろ！ヒスイの洋服！！」
これまでと同じ質問を父親にぶつける。
見えない――と言われるのは、覚悟の上で。
ところが、コハクの答えは。
「見えるよ」
・・・だった。
「ヒスイのワンピースは・・・」
白地に黒のドット柄。丸袖で、襟元には大きなリボンがついている。
「台形のシルエット、丈は短め、だよね？」
見える筈のないワンピースのデザインをすらすら述べる・・・それが、かえって怖い。
「・・・・・・」×２
お仕置きの予感に、双子が肩を落としていると。
コハクはヒスイを抱き上げ。
「あーくんとまーくん、しばらく預かって貰っていいかな？」
そうスピネルに尋ね、了承を得た。
「え・・・ちょっ・・・おにいちゃ・・・！？」
「さあ、お家に帰ろうね、ヒスイ」
赤い屋根の屋敷 ――
「おにい・・・ちゃん？」
コハクは、リビングのソファーに浅く腰掛け、脚の間にヒスイを立たせた。
それから、ヒスイの左右両方の手首を握り。
「よく、見せて」
「や・・・」
ヒスイは顔を赤くして嫌がったが。コハクはくすりと笑って。
「ワンピース、着てるよね？」
「何を恥ずかしがってるの？」
「っ〜！！」（ワンピースなんて見えないくせにっ！！）
ヒスイにとって、コハクが唯一性の対象だからこそ・・・恥じらう。
「おにいちゃ・・・やめ・・・」
ヒスイの中の肉欲を暴く、コハクの眼差し・・・
全身の肌がたちまち羞恥の色に染まってゆく。
「んんッ・・・」
体が火照って熱いのに、ゾクゾクと、寒気にも似た震えが起こる。
甘く絡み付く視線はまるで媚薬のようで。
「はぁはぁ・・・」（はずかしい・・・のに・・・）
見られることが、気持ち良くなってくる。
乳首もクリトリスもコハクの目を惹こうと、美しく尖り出て。
「あ・・・はぁ・・・」（なんで・・・こんなに・・・）
ちょっとでも動くと、濡れた陰唇が音をたててしまいそうだった。
「ひぁんッ！！」
揺れる自分の毛先にまで感じて。
ヒスイが腰を跳ねさせた拍子に、緩んだ膣口から愛液が溢れた。
「あ・・・あ・・・」
内腿に沿って流れるそれを、コハクの目線が追ってきている。
あまりの恥ずかしさに、ヒスイは頭が真っ白になって。
思考を停止させたまま、あられもない願望を口にした。
「お・・・にぃちゃ・・・さわって・・・」
「じゃないとわたし・・・おかしくなっちゃう・・・」
これ以上ないくらい、頬が上気しているヒスイ。
優しく手首を拘束しているコハクの体温さえも意識して、鼓動が早くなる。
視線に始まり・・・声や匂い、今やコハクのすべてがヒスイを興奮させていた。
「おにいちゃ・・・おねが・・・」
「うん」
返事をしたコハクは、ソファーから軽く身を乗り出し。
ヒスイの臍に口づけた。
ちゅっ。ちゅっ。わざと音がするように、何度かキスを繰り返す・・・と。
「ひぁ・・・」
ヒスイの耳が一段と赤くなった。
「！？ちょっ・・・おにぃ・・・あ・・・」
小さな臍の窪みに、コハクの舌先が入って、動く。
そこを舐められると、なぜか、体の中まで舐められているみたいで。
「あ・・・ふぁ・・・」
官能の汗が止まらない。
「あ・・・あぁん・・・」
ヒスイは天井を仰ぎ、腰をくねらせた。
膣と子宮がきゅんきゅんと引き攣れ。
早くコハクを寄越せと、快感の一歩手前で、ヒスイ自身を脅迫しているのだ。
「あッ・・・あ・・・！！」
コハクは、全部見透かした目で笑い。
片方だけ手首の拘束を解くと、空いた手でヒスイの陰部をまさぐった。
「あッ――」
密やかに、男を誘う肉ビラを撫で。
「もう少し立ったままでいてね」と、言い聞かせる。
それから・・・
「あぁッ！！」
両目をつぶるヒスイ。
コハクの人差し指と中指で、膣口が、ねちゃぁッ・・・と、開かれてゆく。
「あ・・・んぅ・・・」
奥へと続く肉と肉の間、縦横斜めに張り巡っている愛液の糸。
それらが集まり、太さを増して。次々と、淫らに垂れ下がる。
途中で切れて落ちるものもあれば、いつまでもヒスイの股間と繋がっているものもあった。
「や・・・だ・・・おにいちゃ・・・みないで・・・」
「・・・・・・」
（ちょっと意地悪かな、とは思うけど・・・）
ヒスイを辱めれば、辱めるほど、僕のものになっていく気がするから。
こういうプレイは嫌いじゃない。
ヒスイの痴態を・・・羞恥に乱れる様を、もっと見たいと思ってしまう。
（ごめんね）コハクは心の中で謝って。
苦々しい笑いを含んだ告白をした。
「好きだよ、ヒスイ」
ソファーから立ち上がったコハクは、絨毯の上にヒスイを寝かせた。
仰向けになったヒスイは、立てた膝を閉じ、目を伏せた。
この期に及んで、恥ずかしがっているのだ。
コハクは無理に開かせることはせず、膝下の隙間からヒスイの膣口に触れた。
「あ・・・はぁ・・・ッ！！」
指を挿入した瞬間に出てきたヒスイの舌と自身の舌を合わせ。そのまま唇を重ねる。
「ん・・・んむ・・・」
膣内で曲げ伸ばされる指。
ペニスとは具合が違うが、肉や襞を揺らされるのは気持ちが良くて。
いつしかヒスイは両脚を広げ・・・
ぐちょぐちょ、股ぐらに響く音を聞きながら、腰を振っていた。
「恥ずかしいから、気持ちいいんだよ」と、キスの合間にコハクが囁く。
「はすかしいから・・・きもちいい・・・？」
「そう、だから――」
「いっぱい恥ずかしいことをして、いっぱい気持ち良くなろうね」
・・・ヒスイは生来、照れ屋で恥ずかしがりだ。
育ての親だけあって、コハクは充分扱いを心得ている。
快感と羞恥を上手く結び付けてしまえば、素直に身を任せるようになるのだ。
ぽわんとした顔で、ヒスイが頷くと、コハクは指を抜き。
「じゃあ、ちょっと待っててね」
「おにい・・ちゃん？」
リビングに戻ってきたコハクは、その手に携帯用のビデを持っていた。
６ｃｍのノズルの付いたボトルに、膣洗浄用の精製水が１２０ｍｌほど入っている。
膣のお手入れに使われることがあるため、それなりに馴染みのある道具だが・・・
（おにいちゃん、いつもはお風呂でするのに・・・なんで？？？）
いまいち状況が掴めないまま、両脚を担ぎあげられるヒスイ。
「・・・え？」
膣口にノズルの先を向けられ。
「！？ここじゃ・・・や・・・まっ・・・あッんッ！！」
コハクの手により、細く長い尖りが膣の中へと消えてゆく・・・
「ああッ・・・！！」
感じているのか、肩に乗せたヒスイの踵が大きく跳ねた。
ノズル部分には、いくつか穴が開いていて、コハクがボトル部分を握ると、そこから精製水が吹き出す仕組みになっている。
火照った膣に、精製水をブシュブシュと拭きつけられ。
「っひッ！！あ！！！」
慣れている筈なのに、思わず声が出てしまう。
「じゅうたん・・・よごれ・・・あ・・・あぁ・・・」
本来すべき場所ではない・・・それがヒスイの羞恥心を煽っていた。
比例して、感度が良くなっている・・・コハクの策略だ。
「あ・・・やぁ・・・」
注入された精製水は、自然と出てきてしまう。
ボトルが空となった今となっては、もうどうにもならない。
コハクはヒスイの両脚を肩から下ろし、その時を待った。
間もなく・・・ヒスイの膣口から精製水が流出し始め。
その様子を見守りつつ、コハクは言った。
「流しちゃうの、もったいないんだけどね。今度はヒスイの中を――」
「僕の蜜で、いっぱいにしてあげる」
これはそのための準備なのだと。
「おにぃちゃん・・・の？」
絨毯の上に、精製水を漏らしながら、ヒスイが尋ねた。
「そうだよ」
ジッパーを下ろし、勃起ペニスをヒスイに見せるコハク。
先端には、ガマン汁とも称される、男の蜜がたっぷりと蓄えられていた。
「・・・・・・」（これから・・・おにいちゃんのが・・・？）
ヌルついた膣内を一度洗い流して。まっさらな状態で、純正の蜜を味わうのだ。
嫌なはずがない。想像しただけで、濡れてしまいそうだ。
「あ・・・おにいちゃ・・・」
精製水を排出し終えると、すぐさまそこに亀頭が入り。正常位で体を繋げた。
「んんッ・・・！！」
ヒスイの内側に、トロリと、男の蜜が垂らされる。
それはまるで極楽へと続く一本の糸を思わせ。
「あッ・・・んッんッ・・・んぅ・・・ッ！！」
ヒスイはそれに縋るように、腰を浮かせた。
「あ・・・あ・・・」
そのまま上下させると、コハクの蜜がゆっくりと膣肉の間を流れてくる。
“濡らされる”その感覚に、ヒスイがうっとりしていると・・・
「あッ・・・うぁッ・・・！！」
不意に下腹に圧迫感を覚え、視線を落とす。
赤く実ったクリトリスが、コハクの金の茂みに隠れていた。
ペニスが根元まで挿入されたのだ。
「動かすね」
「んッ・・・！！」
男の蜜はペニスの大部分に行き渡っていて。
それを舐め取るように肉襞が迫り出す中、ピストンが始まった。
「あッ・・・あんッ、あんッ・・・」
ちゅっ・・・ちゅっ・・・ちゅくっ・・・
「わかる？ヒスイの中でどんどん増えてるの」
「ん・・・」
膣をひと突きするごとに、コハクの蜜は量を増し。
ぢゅく・・・ぢゅく・・・ぢゅくっ・・・
挿入音も、より潤いのあるものに変わってゆく・・・
（おにいちゃんの・・・おにいちゃんのだ・・・）
「あ・・・あぁ・・・」
脚を広げ、ペニスを深く迎え入れたヒスイは、コハクの腰を両手で掻き毟って悦びを示した。
「んッ・・・ふ・・・ッ！！」
乱れた髪を唇に咥え、瞳を伏せて、感じ入っていた・・・が。
「・・・あぁッ！！」（だめ・・・もう・・・）
ピストンを受ければ、ヒスイの膣も、愛液という女の蜜を分泌する。
男の蜜で満たされた時間は、ごく僅かだった――
「はぁはぁ・・・あ！！あぁぁんッ！！」
ぐちゅり！ぐちゅり！ヒスイの肉とコハクの肉が擦れる。
その傍らで、混ざり合った蜜が絶えず流動していた。
「あッ！あ・・・あッ！あぁッ！！あ・・・あッあッぁ・・・あッ！！！」
高低差のある喘ぎを聞き分け、突く位置や強さを変えていくコハク。
あらゆる刺激と快感を惜しみなくヒスイに与え。そして。
「あッ・・・おにいちゃ・・・」
ヒスイは、子宮口を突かれるたび「おにいちゃ・・・」「おにぃちゃぁ・・・」「おにいちゃ・・・んぅ」と、甘えた声でコハクを呼び続けた。
「おにぃ・・・ちゃ・・・あんッ！！」
「よしよし、いい子だね」
コハクは上体を低くして、整いすぎているその顔をヒスイの胸元に近付けた。
唇を窄め、穴を作り。そこにヒスイの乳首を入れて、扱く。
「あう・・・ッ！！！」
コハクの口内に突き込めるほど痼り立った乳首を、舌で優しく捏ね回されると、膣からお裾分けされた快感と相まって、背中が痺れてきた。
「ふぁ・・・あ・・・！！」（だめ・・・も・・・イっちゃ・・・）
「じゃあ、一回イッておこうね」と、唇を離し、笑うコハク。
縮もうとする膣肉を、ここぞとばかりに亀頭で押し開いた。
「あひッ・・・！！あ・・・おにいちゃぁぁぁ！！！！」
ヒスイは一瞬にして達し。
ペニスを抜かれても、両脚をコハクの腰幅に開いたまま、膣口から蜜泡を噴いていた。
「ヒスイ」
顎を持ち上げ、キスをする。
熱っぽい唇の隙間から、口の中へ舌を伸ばすと。
ヒスイは、ちゅうちゅう、それを吸った。
（・・・うん、まだできそうだな）
そう判断したコハクは、ヒスイの両脚を再び担ぎあげ、更に、マングリ返しの体勢へともっていった。
「あ・・・おにいちゃ・・・」
下腹に力が入らないのか、ヒスイが弱々しい声を出す。
捲れた陰唇は、今にも羽ばたきそうな胡蝶の翅に見えて。
それを押し止めるように、中心をペニスで貫くコハク・・・
「ひぐッ！！あ・・・あ〜・・・」
入口から奥まで、みっちりとペニスで塞がれ。
グチュッ！グチュッ！それが激しく動き始める。
「あ・・・ひッ！！んぐッ！！くふ・・・ッ！！」
膣奥に強い衝撃を受ける度、ヒスイの口から唾液がこぼれた。
「あ・・・はぁ・・・あ・・・ん」
グプン！グプン！気持ち良く亀頭を呑み込んでいるうちに、愛液が臍の方まで流れてきていた。
コハクが、より硬く筋ばったペニスを、抜ける寸前まで引き上げ。
ズププププッ・・・！！と、一気に落とし込んだ瞬間。
ヒスイの頬や額に愛液が飛び散った。
「ふぁ・・・？」
ピストンが始まった直後から、頭の中は真っ白。
ヒスイは自身の愛液を付着させたまま、あどけなく微笑んだ。
「・・・・・・」（本人はわかってないと思うけど・・・）
相当エロい。コハクは、少し困った様に笑って。
「その顔、僕以外に見せないでね」
と、言ったあと、射精した。
「あ！！あぁぁぁぁぁ！！！」
ヒスイの中で連続して精液が飛沫く。
「あ・・・ふぁ・・・あ・・・あ〜・・・・！！！！」
射精に感じているのは膣や子宮だけでなく、乳首からも、肩先からも快感が抜けてゆく。
何度も、何度も、射精が続く限り、だ。
「あ・・・ひ・・・おにぃちゃ・・・」
ヒスイは絶頂を繰り返し、そのまま意識を失った。
それから数時間・・・
白地に黒のドット柄の生地を手に、ミシンに向かうコハクの傍を、双子がうろうろしている。
ヒスイを寝かしつけたあと、国境の家へ迎えに行ったのだ。
「コハク、何してんの？」と、アイボリーが覗き込む。
「ヒスイのワンピースを作ってるんだ。誰の目にもちゃんと見えるやつを、ね」
そう言って、片目をつぶり、笑うコハク。
「お父さん・・・お仕置きは・・・」
マーキュリーが尋ねると。
コハクは作業の手を止め、双子の頭を同時に撫でた。
「今回はなし。むしろ、お手柄、かな」
「そうなの？？？」「お手柄？？？」
褒められるイタズラもあるのだと知った、双子８歳の夜だった――
‖目次へ‖