ベッドにて――



「あッ・・・はッ!!んッ・・・おにいちゃ・・・!!」



上に乗ったコハクが腰を振る度、天に向いたヒスイの足裏が揺れる。
「あッ、あッ、あッ、あ・・・!!」
伸ばした両腕の先には手枷。ヒスイは自由を奪われていた。
ペニスの突き込みに合わせて、ぬぱッ!くぱッ!と膣が開き、愛液の雫がシーツに飛び散る。
「あッんッ!!あ・・・ああ・・・ッ!!」
囚われの快感に泣き濡れるヒスイに。
「好きだよ」と、コハクが告げ。
斜め下から掬いあげるようなキスをした。
傍目には、とても美しく見えるであろう、二人のくちづけ。だが。
ヒスイの口内では、コハクの舌がいやらしく動き回っていた。
「ん・・・ふ・・・」
悦んでいるのか、ヒスイの膣がキュッと締まる。
そこを擦り上げられると気持ちが良いらしく、ヒスイは一層頬を赤らめた。


「は・・・ぁ・・・」
ずっと重ねていた舌同士を離すと、ねちゃぁ・・・という音をたてて、混ざり合った唾液が二人の間に垂れた。
「・・・ね、ヒスイ、そろそろできるよね」
ある場所を弄りながら、意味深にコハクが囁きかける。
――“おもらし調教”の真っ最中なのだ。
「!!や・・・できな・・・」
ヒスイは嫌がり、ガチャガチャと手枷を鳴らした。
逃げ惑い、腰を引く仕草をみせる・・・が。
「あぁ・・・ッ!!!!」
掴み戻され、そのまま一気に奥まで貫かれた。



「・・・どこにも行かせない。イッていいのはここだけだよ、ヒスイ」



子宮口はもう開きかけていて。
そこへコハクが先端を繋げた。
射精のためではなく、ヒスイをイカせるために、だ。
「!!んひッ・・・!!」
子宮が男の蜜を吸いながら、蕩けてゆく・・・
そのままヌポヌポと出入りを繰り返され、とことんカラダを開かれて。
「あ・・・ぁ・・・」
抗えない快感に堕ちてゆくヒスイ。
「あぁぁぁぁ――!!」
唾液で濡れた顎を反らせ、狂ったようにイキ喘いだ。


「はー・・・はー・・・」
絶頂中であるヒスイの、左右の膝裏を掴み、ずる・・・ぐぽんッ!一旦ペニスを抜くコハク。
「あ」
ヒスイは声を漏らしたが、拡げた両脚を自力で閉じることもできず。
セックス前とは様相が違う陰唇を晒していた。
濡れて、捲れて、厚みを増して。愛され感、使用感が漂っている。
「できるようにしてあげる。ちょっと待ってて」
ベッドから離れたコハクは、水差しを手に戻ってきた。
「お待たせ」
ヒスイの上に跨ってから、水差しの中味を自ら口へ含み。
口移しでヒスイに与えた。
それは――即効性の利尿作用がある特製ハーブティ。
「ん・・・ぅ・・・」
そうとは知らず、ヒスイが飲み込む。
「よしよし、いい子だね」
額にキスをしながら、両手でヒスイの乳輪ごと摘んで扱く。
「あ・・・あんッ・・・おにいちゃ!!」
尖り勃った乳首をクリクリと捻じり、ピンッと弾いて。
「あッ・・・はぁッ!!」
最後は優しく全体を揉んだ。
「ん・・・ッ!!」
ヒスイのカラダはすぐさま昂ぶり。
女芯の疼きが、拡げたままの両脚へと伝い、ビクッ!ビクッ!と膝が跳ねる。
「お・・・にい・・・ちゃ・・・」
ヒスイは、“何を飲まされたか”など考える余裕もなく、焦れた快感に呼吸を荒げていた。
「はぁっ・・・はぁっ・・・あ・・・」
「もう一回、挿れさせてね」と、コハク。
ヒスイの両脚を抱え上げ、再びペニスを挿入した。
「!!んんッ・・・!!ふ!!」
うにゅうにゅと、膣がうねりながらそれを迎え入れる。
もともとコハクのカタチになっているため、すぐに馴染んだ。
「ふぁ・・・あ・・・」
ヒスイの瞳にハートが浮き上がる。その間に。
「よっ・・・と」
コハクはヒスイの足首を掴み、完全に動きを封じてから、ピストンを開始した。
「ひぁ・・・!!あ・・・あぁ・・・ッ!!あッ!あんッ!」
ちゅぐッ!ちゅぐッ!にぢッ!にぢゅッ!
上手に愛液を使いながら、股の間にねちっこく突き入れる。
「あうッ!!あ!!おにいちゃ・・・はげし・・・」
(!?)この時、ヒスイが尿意に気付くも。それはすぐそこに迫ってきていて。
「あッ・・・やッ!!おもらし・・・したくないっ!!」
「今はそう言ってても、すぐに気持ち良くなるよ」
そう言って笑うコハクは、当然抽送を緩めない。
腰を上げると擦り寄ってくる膣襞。腰を落とし、それを一気に奥へと押し返す。
「あ゛うぁッ!!」
膣近くの膨れた膀胱を強く刺激され、ヒスイが呻く。
両手両脚を拘束された状態では、排尿を促す快感から逃れようもなく。
「や・・・んぐッ!!」
ヒスイは歯を食いしばり耐えていたが、尿道口がヒクついていた。
そこを、コハクの器用な指先で擽られ。



「――ッ!!!あぁぁぁ!!!」



噴射と同時に達してしまう。
「あ・・・あぁ・・・」
我慢した分、絶頂は深く。ヒスイの涙と汗と涎が綺麗に混ざり合う。
「へ・・・あ゛・・・」
真っ白な空間を漂う意識・・・その中で、排尿と快感が結び付いていった。





そこからは、あっという間だった。
“うれしょん”をするようになるまでコハクに躾けられ。
快感を覚えたヒスイの小穴は、どんどん拡がっていった。
「あんッ!!」
一突きごとに達しては、漏らし。
「あ・・・はぁ・・・きもちい・・・おにぃちゃあ・・・」
水分が足りなくなると、水差しの中味をコハクに口移しで与えられ。
延々とそれを繰り返した。


「おにいちゃ・・・おしっこする・・・おしっこするからぁ・・・お○ん○ん、いれて」


ヒスイ自ら足を拡げ、ねだる、と。
征服欲に満ちた美麗な微笑みでコハクが応じた。
「――あッ!!あッあッ!!おしっこ・・・おなかのなかでゆれてるのぉ・・・すごいよぅ・・・あッひッ!!」
激しく突き上げられて、だんだん瞳の位置がズレてくる。
「あッはぁ・・・ッ!!もれるぅ・・・」
コハクの腕の中、頭を逆さにしておもらしするヒスイ。
「んぁぁぁ・・・」
そうしてコハクの陰毛をたっぷりと湿らせた。


よくできました――と、ヒスイの頬を撫で、キスをするコハク。
その時だった。



―――ぽこんッ!



丸めた新聞紙で頭を叩かれた。
「メ・・・ノウ様?」
「ヒスイのこと、壊す気?それ以上やったらモト戻んなくなるよ」と、メノウ。



だめだよ。ヒスイはお前と違って快楽に弱いんだから―――




「・・・・・・」(夢・・・か)
隣ではヒスイがすやすやと眠っている。
現実でもセックスをした後なので、二人とも裸ではあるが。
(良かったぁぁぁ!!やっちゃったかと思った)心底ホッとする。
とはいえ、夢でなくとも、身に覚えのある感情。
「・・・・・・」
メノウの言葉が今も耳に残っている。
(壊したくなることもあるけど・・・壊しちゃいけないこともわかってる)
「・・・わかってるんだけどな」
呟きながら、そっとヒスイに触れる・・・と。
「ん・・・」
ヒスイはうっすら目を開け。
「お兄ちゃん?眠れないの?」
寝惚け気味に「もう一回えっちする?」と、言った。
「大丈夫だよ」
コハクが答え、おやすみのキスをすると、ヒスイはまたすぐ眠りについた。
「・・・・・・」
窓から差し込む月の光に包まれているヒスイ。
ふと、薬指の指輪に目がいった。
(好きだから・・・)


手放したくないから。ずっと一緒にいたいから。


結婚して、家を持って、子供を作って。
ひとつずつ、繋がりを増やしていくんだ。


(これからも、そうやって大切に愛するから――)





「・・・夢のことは、大目にみてね」








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