こちら、アイボリーとチャロの連合軍。
マーキュリーも同席しているが、参加拒否。
脱ぎたてパンツをめぐるアイボリーの作戦に、呆れて物も言えない。
「脱ぎたて許可取れたら、まーにもやるから、そんな怖い顔すんなよ!」と、アイボリー。
マーキュリーの表情はいつもと変わらない穏やかなものだが、不機嫌であることは明白で。
双子故に、誤魔化しがきかない。
「僕はいらないって言ってるよね。それにもう何日経ったと思ってるの?」
アイボリーが淫魔の媚薬をヒスイに盛った日から、なんと3日が過ぎていた。
その間、ヒスイの姿もコハクの姿も見ていない。
「よっ!」
そこで現れたのは、頼もしい味方、メノウだ。
元祖悪戯少年祖父メノウは、チャロと旧知の仲らしく、脱ぎたてパンツ獲得作戦の協力者でもあった。
“面白そうだから”という、毎度の理由だ。
「そんでどうなったの?」
「まだ出てこねーんだけど」
鍵が掛かっているため、状況がよくわからないのだ。
「淫魔の媚薬は強力だからなぁ」と、メノウ。
続けてチャロが。
「あの男のことじゃ、ここぞとばかりにヤリまくっているに決まっておるわ」
「だとしたら、俺らの勝利確定じゃね?」
というアイボリーの言葉に。
「だといいけどな」
メノウは意味深に笑った。
そしてこちら、夫婦の部屋。
「あ・・・はぁ・・・おにい・・・」
下からコハクの背中に腕を回し、腰を上下させるヒスイ。
絶頂のリズムを刻む膣肉でペニスを挟み込み、お尻をマットに沈めるようにして精液を引き絞っているのだ。
バスタイムを挟み、何度かアナルセックスを行ったため、綻んだままのお尻の穴からは、中出し精液が滲み出ていた。
「あ・・・ん・・・」
何回射精してもコハクのペニスは硬く、熱く、魅力的で。おねだりを止められない。
膣内はもう白濁液でいっぱいだというのに。まだ欲しくて。
「んんっ!!ふ・・・!!」
ぶるッ・・・!!自らの振る舞いで達し、震えながらも、懸命にしごき続ける・・・が。
散々酷使したため、膣圧はだいぶ弱まっていて。
陰唇が、ヌルヌルといやらしい舐め跡を残すだけだった。
「うぅ・・・ん・・・」
もどかしげにヒスイが眉を顰める。
すると、コハクがヒスイの顎を持ち上げ、唇と唇を軽く合わせ。そのまま笑って言った。
「そろそろ腰、疲れてきたでしょ?あとはもう――」
「脚だけ開いててくれればいいから」
唇が離れた、次の瞬間。
コハクが腰を突き出す。
ぐちゅちゅちゅちゅッ!!
「ひぁうっ!!」
熟した穴を通過するペニスは、さらに硬く。
そのあまりの気持ち良さに、眩暈がする。
ぶちゅッ!ぶちゅッ!
「あっ!あっ!あっあっあっ・・・!!」
脚を拡げ、ペニスの抽送を受けながら、反らせた顎・・・そこから快感の唾液が伝ってゆく。
「あっ・・・あんっ!あんっ!」
貫通の振動で乳首とクリトリスが弾み、先端から艶めかしい肉汁が飛ぶ。
「あぁっ!あ!!!」
甘美な痺れが腕や脚に絡み付き、湿ったシーツの上、磔になって。
「あ・・・ふぁぁぁんっ・・・」
熱く蕩けた中心をペニスで突き刺されては、悦びの声を上げる。
「ふぁ・・・あ・・・きもちぃ・・・お○ん○ん、きもちぃよう・・・」
快感に狂ってゆくヒスイ。
喘ぐ口元がだらしなく崩れていたが、それもまた愛らしく。
「・・・・・・」
(僕には淫魔の媚薬は効かないけど、ヒスイとは相性いいみたいだな・・・うん、可愛い)
「はぁはぁ・・・んっ!!」
にゅくにゅくにゅく・・・力なく膣肉が鳴る。
そこはもう開ききって、ペニスに奉仕する本来の機能を失っていた。
ピストンに対する反応も弱い。けれども。
「!!っあっ!!あ!あぁ・・・んっ!!」
それとは裏腹に、奥の感度はどんどん良くなり、快感が途切れることはなかった。
「そろそろ、こっちでえっちしようね」と、コハク。
ゆるゆるの奥・・・子宮口を亀頭で愛し始めた。
「あぁっ・・・ひっ!!」
やんわりと擦られただけで、腰が浮く。
「ほら、開いてきたよ」
低く甘いコハクの声がして。亀頭が子宮口を抜ける・・・
「あ・・・あああああ!!!!!」
いつもより、ほんの少し深く入っているように感じた。
そこを許すことは、ヒスイなりの愛であり、究極の快感でもあった。
「ひぁっ!!あぁぁぁ・・・っ!!」
一気に昇り詰めるヒスイを更に高みへと押し上げるように、コハクが射精する。
「んぁぁぁ!!!おく・・・いっぱいきちゃ・・・あぁぁぁ!!!」
色濃く頬を染め、瞳を潤ませ、ヒスイは子宮を激しく痙攣させた。
「あぅ・・・ん・・・」
続けてご褒美のキスをたっぷりと貰い。
ヒスイはしばらくの間、とろんとした顔をしていたが・・・
「おにいちゃんの・・・のみたい・・・くち・・・いれて・・・」
いつもならあり得ない要求をした。
「・・・ちょっとだけだよ」
正直、ヒスイの顔を精液で汚すのは好きではない。
“精液を飲みたがる”
(淫魔の媚薬はこれがネックか・・・)
ヒスイの片脚を持ち上げ、膣からゆっくりとペニスを引き抜いて。
口元に持ってゆくと、ヒスイはそれを両手で包み。嬉しそうに先端を舐めた。
「ん・・・おいし・・・」
精液を飲ませると、ヒスイはすやすや眠り始めた。
3日目にして、やっとだ。
ヒスイの体を丁寧にタオルで拭き、「お疲れ様」と、瞼にキスを落とす。
「・・・離れたくないなぁ」
ヒスイがくれた幸せな倦怠感・・・このまま一緒に眠ってしまいたい。けれど。
「あーくんが待ってるだろうなぁ・・・なにせコレが狙いだろうし」
コハクも苦笑いだ。
それからひとりでシャワーを浴び。服を着て。
竹刀を手に、部屋を出ようとした時だった。
「おにいちゃん」
と、不意に呼び止められる。
「ヒスイ?」
コハクがベッド脇に戻ると、ヒスイが抱き付き・・・ガブリ。
コハクの首筋から、ごくごくと血を飲み始めた。
(ああ、そうか)
「いっぱいえっちしたからね」
喉が渇くのは当然、と。
ヒスイの髪を撫でながら、惜しみなく血を与えるコハク。
一方で、ヒスイの内腿に愛液が伝っていることに気付く。
割れ目に触れると、そこはねっとりと熱く濡れていて。
何でも呑み込んでしまいそうだった。
試しにコハクが指でつつくと。
「んっ・・・」
吸血中のヒスイが、ぴくんっ!新鮮な反応をした。
「あ・・・おにぃちゃ・・・」
「くすっ。えっちする?」
「ん・・・する」
・・・と、そこまでは良かったが。
自分で言っておいて、あれっ?と、思う。
3日前と同じやりとりになっている。
吸血→えっち→吸血→えっち→吸血→えっち→
そこに淫魔の媚薬の効果が加わって、サイクルが早くなっているようだ。
「・・・・・・」
セックスのループ。
(それはまあ、いいとしても)
「僕の血が足りないよね、ははは・・・」
(そうだ、これって・・・)
死に目に遭うルートだ。
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