数年後・・・赤い屋根の屋敷、リビング。
双子を寝かしつけたあと、コハクはいそいそと空色クッションでまどろむヒスイの元へやってきた。
「ヒ・ス・イちゃ〜ん。えっちの時間だよ」
えっちの時間・・・それは、コハクがしたい時にランダムに発生する。
ヒスイの耳元で誘い文句を囁き、軽く息を吹きかける、と。
「おにい・・・ちゃ?ん・・・」
ヒスイは薄目を開け、前戯のキスに応じた。
拒む理由もないので、そのままコハクに身を任せる。
「眠い?」
「ん・・・ちょっと」
眠気で感覚が鈍くなっていることを見越して、じっくり攻めるコハク・・・
服をすべて脱がせ。自身のシャツのボタンを外す。
まずは、ヒスイの踵を掴んで持ち上げ、足の甲にキス。そこからゆっくりと舌を這わせた。
足の裏をくすぐり。親指、人差し指、中指、と、順番に舐めてゆく・・・爪まで全部口に含んで。
「や・・・ん・・・」
コハクの愛情が膣に届き、そこがキュンとする。
「あ・・・おにいちゃ・・・」
睫毛を伏せていたかと思うと、不意に見つめられたりして。また、キュンとくる。
そんなことを繰り返しているうちに、直接触れられてもいないのに、ヒスイの股間がしっとり濡れてきた。
「あ・・・はぁ・・・」
間もなくそこに・・・コハクの指が遣わされた。
「ん・・・ッ!!!」
人差し指と薬指で陰唇を拡げられ、秘所に光が入る・・・そこは、女らしく艶めいていた。
「あ・・・ふぁ・・・」
片足を高く上げたまま、白昼の下、にゅるにゅる、膣口を撫で回されるヒスイ。
性交のサインを送り込まれているのだ。
「よしよし、いい子だね〜・・・」と、コハク。
ヒスイの膣が覚醒するや否や、その粘膜に指を吸わせた。
「あ・・・!!んぁッ・・・!!」
長く骨ばった男の指を、ぬぷぬぷと飲み込んでいく・・・
「あ!あ!あ・・・!!」
ヒスイは途中何度も腰を揺すり、挿入に悶えた。
「は〜い、よくできました」コハクは笑顔で。
ちゅっ。ちゅっ。膝やふくらはぎへのキスを続けながら、ヒスイの膣に指を丸々2本収め、動かす。
「あッ!!!あぁ・・・ッ!!!」
半回転、捻じ込み、直角曲げ、掻き出し・・・に、指圧マッサージ・・・お腹の中でコハクの指が動き回り、グニュグニュ、ブチュブチュ、恥ずかしい音が反響し、外へと漏れていく。
「ふぁ・・・あ・・・おにぃ〜・・・」
熱っぽい眼差しで、唇へのキスを欲するヒスイ。
口から舌を零すと、すぐそこにコハクの舌が重ねられた。
「ん」「ん」「ん」
唇と唇を合わせ。待ちに待ったとばかりに、舌と舌を絡ませる・・・
「ん、んん・・・」
下半身の快感と結びつき、たまらなく淫らな気分になって。
ヒスイは大きく脚を開き、性交用の穴を曝け出した。
そこには、コハクの指が2本突き立っていたが・・・
「はぁ・・・はぁ・・・ッ・・・」
(も・・・おにいちゃんの・・・・・・)
お○ん○ん欲し〜・・・と、思った瞬間。察したように指が抜け。
絶妙なタイミングで、研ぎ澄まされたペニスが与えられた。
「!!ッあ〜・・・!!!!!」
ぬぷ・・・んッ。膣肉に嵌る亀頭。毎回この圧迫感に、息が止まりそうになる。
「ふッ・・・ぅ・・・うぅぅぅんッ!!!」
そしていつも・・・快感の涙が溢れてしまうのだ。
「よしよし、じっとしててね〜・・・」
床に両手をつき、ヒスイの泣き顔を見ながら、腰を前に進めるコハク・・・
「あ!!あぁぁんッ・・・」
ヒスイは一回大きく震え、コハクの両腕を掴み、腰を浮かせた。
「あ!あ〜・・・ッ・・・!!」
入刀で、膣肉が綺麗に裂けていく・・・
「ん・・・んんッ・・・は・・・ぁ・・・」
(さきっぽ・・・おへそのほうまで・・・きて・・・)
「あ・・・はぁ・・・おにぃ〜・・・」
愛おしいから、快感で。
快感だから、愛おしい。
止まらない、愛の連鎖。
ペニスが動き出す前から、じんじん、股間が痺れてきた。
「あ、あんッ・・・」
「ん?」
ここでもいちはやくコハクが察し。
「よしよし、今イカせてあげるからね〜・・・」と。
どっぷりヒスイを甘やかす・・・
上体を低く倒し、ヒスイに被さると、早速キスを交わした。
乱れた前髪の隙間にもキスをして、生え際に浮かんだ汗を拭う。
そうして準備を整えたあと、ヒスイ好みの腰使いで、絶頂へと導く。
「!!あ・・・おにぃちゃ・・・!!」
手のひらでヒスイの頭をすっぽり包んで、腰を振る。
ずちゅッずちゅッ・・・慣らしで何度かゆっくり擦り。
それから、一気に速度を上げ、ピストンの回数を増やした。
「あッ!!ああぁぁぁぁッ!!!」
ずぷッ!ずぷッ!ずぷずぷずふ・・・ッ!!
一秒たりとも休まず、連続する、挿入音。
一緒に腰を振るにも、ペニスの動きを追い切れない。
「あ・・・おにいちゃ・・・ぁ〜・・・」
「無理しなくていいよ」と、コハクが言うので。
ヒスイは、脚を開いて待っているだけとなった。
「あッ・・・あんッ!!あぅぅんッ!!」
膣に落ちてくるペニスは、軽かったり、重かったりで。
チュッ。チュッ。キスに似た、軽快な音がしたかと思えば。
ジュクッ。ジュクッ。中の様子を知らせる重厚な音がする。
「あッあッあッあッ・・・ふぁ・・・ッ!!あッ・・・」
手前から奥まで・・・原型を留めぬほど、突き捏ね回され。
「んひッ・・・!!あうッ・・・うぅぅんッ!!」
快感パニックで、シャツ越しにコハクの背中を掻き毟る。
「あッ!!あぁぁぁーッ!!!!ひく・・・ッ・・・」
誰もがびっくりするような大声をあげて、達するヒスイ。次はコハクの番だ。
「あとちょっと我慢してね」
「ッひッ・・・!!」
恥骨の上で恥骨が跳ね、ずくッ!ずくッ!収縮する膣肉の中へ、ペニスがダイビングしてくる。
「あ〜・・・あぁッ・・・!!」
濡れた襞の洞窟を抜け、亀頭が最深部に到達すると。
コツコツ奥の岩戸を叩かれ。射精の合図。そして。
「あ〜・・・」
そこにたっぷりと精液が撒かれた。
「あ・・・おにちゃ・・・」
「わかってるよね?一回じゃ済まないって」
後戯のキスのあと、額と額を合わせ、にこやかに続行宣言するコハク。
頬をより色濃く染め、ヒスイが頷く。
「じゃあ今度は、後ろからしようか」
仰向けからうつ伏せへ。ヒスイの体の向きを変え。
小さな背中にコハクがキスを落とす・・・と。
「あんッ・・・」
絶頂を経て、体がセックス仕様になっているため、感応の声が出てしまう。
コハクの柔らかな唇と、熱い息。
ちゅ。ちゅ。背中の皮膚を優しく吸われる度に、膣が疼く。
「はぁはぁ・・・あ・・・」
じれったそうにヒスイが身を捩ると。
コハクは微笑みを浮かべ、ヒスイの腰を掴んで立たせた。
「まだ痺れが抜けてないみたいだね」
「あ・・・ぁ・・・」
ヒクヒク震えるお尻を掴んで、間に顔を埋めるコハク・・・次の瞬間。
「ひ・・・んッ!!」
混沌とした膣内で、コハクの舌が泳ぎ出した。先程放たれた精子と共に、悠々と。
「はぁ・・・んッ・・・」
すぐに抜けないようなところまで深く入り込み、身を隠して、ピクピク動く。
「あ・・・んんぅ・・・ッ!!」
快感に追い詰められた喘ぎ。
「っは・・・ッ・・・!!」
ヒスイは全身に汗をびっしょりかいていた。
銀色の睫毛が濡れて、仄かに色っぽくなっている。
「・・・・・・!!」
コハクのクンニが気持ち良すぎて、もはや声にならない。
視界もぼんやり白んで。唇から、吐息。
極上の、エッチタイム。
・・・だったが。
わぁぁぁん!!
突然、双子の泣き声が聞こえて。何事かとコハクが顔を上げる。すると。
金髪の幼児アイボリーと銀髪の幼児マーキュリーが揃って突進してきた。
コハクに向かって。なぜかふたりとも、マジ泣きだ。
「ひすいのおしり、たべちゃだめーっ!!!」
癇癪を起こし、ぽかぽか、コハクを叩くのは、アイボリー。
「あのね、あのね、たべたら、なくなっちゃうんだよ」
一生懸命コハクに教えるのは、マーキュリーだ。
「あーくん?まーくん?」
真っ赤な頬で、きょとんとしているヒスイ。
(なんでお兄ちゃんが怒られてるんだろ???)
不思議でしょうがない。
「ぷっ・・・ははは!!」
コハクは声をあげて笑った。
(まだ何も知らない子供の目には、僕が本当にヒスイを食べているように見えるんだなぁ)と。
子供の視点はやっぱり面白いと思う。
「ヒスイはね、僕が食べてもなくならないけど、あーくんとまーくんが食べたらなくなっちゃうかもしれないなぁ」
得意の嘘で我が子を脅かすコハク。
「お・・・おっぱいも?」と、アイボリー。
「おっぱいもなくなっちゃうの?」と、マーキュリー。
揃ってビビリまくりだ。そんな中、当のヒスイと目が合って。
「な・・・なに?」
「「おっぱいいぃぃ〜・・・」」
おっぱいの無事を確かめたがる双子。
幼いなりに真剣な顔で、ヒスイの傍に寄ってくる。
「やだっ!!」
ヒスイは両手で胸を隠し、逃げた。が、双子がしつこく付いて回り。思わず、叫ぶ。
「もう出ないってばぁっ!!!」
「ははは!」
可愛いなぁ・・・と、笑っていられるのもこの時期だけで。
元気いっぱいの双子は、コハクも手を焼く野獣へと成長してゆくのだった――
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