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オニキス:売られた喧嘩を買っている内に、総番長。
ヒスイとは幼馴染み。親公認の付き合いをしている。
ヒスイ:いつもオニキスと一緒にいるので、舎弟から「姐御」と呼ばれている。(本人は嫌がっている)
コハク:武闘派の生徒会長。一目惚れしたヒスイに告白するがふられる。そこで秘策・・・
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ヒスイの部屋。
「んっ!んっ!はっ・・・ぅ!」
両脚をオニキスの腰に絡め、ヒスイが喘ぐ。
高校生活にも慣れた17歳。
ヒスイはまだ小学生のような体つきで。
それでもしっかりと性器を濡らし、オニキスのペニスに愛液をたっぷりと絡めて。
擦られる快感に溺れていた。
「あっ・・・あぁぁんっ!」
一方オニキスは年齢よりも大人っぽく、落ち着いて見えるが、今は・・・乱れている。
「・・・っ・・・ヒスイ・・・っ」
ヒスイを導く献身的な腰使い。
突いて尽くすオニキス。
「んあぁぁっ!」
「・・・・・・」
正常位で公平に絶頂を迎え、強く抱き合ってから離れる。
ヒスイの中心部、捏ねて散った愛液をオニキスはティシュで丁寧に拭き取った。
「ん・・・ありがと」
ヒスイは少し照れながら足を閉じて。
今度は逆にオニキスのペニスに被っているコンドームの片付けを手伝う。
少しずつ角度を無くしてゆくペニスに直に触れ、優しく包み込むようにティシュで拭った。
「ヒスイ」
「うん」
見上げて、見つめ合って、キス。
だいたいいつもそんな流れだ。
「今日泊まっていくでしょ?」と、裸のままベッドの上でゴロゴロしているヒスイが言った。
「おじさん達は?」
服を着ながらオニキスが聞き返す。
「夫婦で温泉旅行。3泊4日でのんびりしてくるって」
「そうか」
「オニキスに来て貰えって。番犬代わりに」
「・・・・・・」
(番犬・・・)
ヒスイを守らなければならない立場だというのに、こんな事をしていてよいものか・・・込み上げる罪悪感。
「くすくす・・・そんな顔しなくても、お父さん全部知ってるよ?」
隣同士に住む二人。
ヒスイがオニキスの部屋にいるか。
オニキスがヒスイの部屋にいるか。
どっちかなのだ。
「・・・近々改めて挨拶する」
将来の事を踏まえて。オニキスは真剣そのもの。だが。
「何それ」
今更とヒスイに笑い飛ばされる。
「・・・・・・」
「そろそろ服を着ろ。課題をやるぞ」
「ん~・・・」
学年2位のオニキス。3位のヒスイ。
デートは図書館かお互いの部屋。
することは勉強かセックス。
「課題終わったらお風呂入ろ」
「そうだな」
翌朝。
玄関に鍵を掛け、門から出てくる二人の前に。
「オニキスさんっ!姐御っ!」
ボロボロになった舎弟の一人が転がり込んできた。
「し、下っ端の1年が全員やられました」
「なんだと?」
校庭へオニキスとヒスイが駆けつけた。
「会長っ!?」ヒスイが叫ぶ。
「やあ。おはよう」
爽やかな笑顔で拳を鳴らす、超美形の生徒会長コハク。
不動の学年1位であるが、武闘派。
恐ろしく喧嘩が強く、不良をシめるのはお手のものだ。
「・・・ウチの者が何か?」
ヤクザの組長さながらに、舎弟の屍(※死んでません)を背に睨みを利かせるオニキス。
「いやぁ・・・煙草を、ちょっとね」
校内禁煙を主張し、コハクが睨み返す。
「それは・・・こちらの管理不行き届きだ。すまん。手間を取らせた」
今後厳しく言い聞かせると付け加え、総番オニキスは頭を下げた。が・・・
コハクの視線はヒスイ一直線。
オニキスの事などもはや眼中にない。
「キミが来るのを待ってた」
コハクはいきなりヒスイの手首を掴んで。
「え・・・ちょっ・・・会長っ!?」
「おいっ!何を・・・」
オニキスの制止を振り切り、強引に突き進むコハク。
「こっちは平気だからっ!オニキスはそっちっ!」
引きずられながらも、のされた1年を気遣うヒスイ。
「・・・・・・」
ヒスイの言うように舎弟の安否を確かめる必要があった。
コハクは手加減をしない喧嘩をすることで有名だったのだ。
裏界隈では。
生徒会室へ連れ込まれるヒスイ。
「あなたと付き合う気はないって言ってるでしょ!!」
「彼と別れろと言ってる訳じゃない。僕と友達になって欲しいだけだよ」
『私、男女の友情って信じない主義なの』
男友達はいらないからとヒスイはスッパリ断った。
その頃。生徒会室前では。
舎弟を叩き起こし、オニキスは慌ててヒスイの後を追ったが、扉には鍵が掛けられていた。
扉を蹴破って乱入したい気持ちを必死に堪えウロウロ・・・
すると。
「あれ?オニキス?」
何食わぬ顔でヒスイが出てきた。
「大丈夫か?」
「何が?」
進級してすぐコハクに告白されたのだという。
ヒスイはあまり自分の事を話さない。
その為、オニキスはヒスイとコハクが面識ある仲だとは思ってもおらず。ショックだ。
「それで・・・?」
(いかん、これでは・・・)
嫉妬心丸出しで、質問責めをしている自分に気付く。
「断ったよ。オニキスいるし」
「そうか・・・」
露骨にホッ。
「・・・帰るか」
「ん!」
「今日はオレの家へ来るといい」
「おばさん達は?」
「法事で地方だ。今日は帰らない」
「そっか。じゃ、いこっ!」
オニキスの部屋。
ベッドの上。
舌で触れる度硬くなっていく愛しいヒスイの肉粒。
掘り起こし、夢中になって吸い付くオニキス。
「あんっ・・・!!」
高校2年。初めてヒスイと違うクラスになった。
それがきっかけで、性行為に及んだ。
(少し・・・焦っていた・・・)
離れた場所で。他の男から。
ヒスイが女として認められてしまう前に。
そう、思った。
「・・・ニキス。オニキス・・・ってば」
回想に囚われ、まさに無心。
ヒスイの膣のまわりを舐めて。舐めて。舐めまくる。
「そんなに舐めなくても・・・っ・・・も・・・くすぐったい・・・よぉ」
ペロペロとオニキスの舌が動く。
セックスの愛撫というよりは、もっと純粋なものを思わせる舌使いで、愛情を示す。
(オニキスって・・・前世、犬!?)
「はぁ・・・んっ・・・」
くちゅくちゅと湿った愛液の音。
慣れない二人には刺激が強く。
すぐに性器同士で繋がりたい衝動に駆られた。
「もう一箱使っちゃったんだね。最後の1コかぁ・・・」
完全勃起した若いペニスに、オニキスがゴムを被せているところを覗き込んで、ヒスイが笑う。
挿入の合図にキスをすると、両脚を大きく開いて。
「いいよ」
「ああ」
そこへ吸い込まれるように、オニキスはゆっくりと腰を沈めた。
「んぅ・・・オニ・・・キス」
「ヒスイ・・・」
翌日。
驚くべき事件が起きた。
生徒会長のコハクが転校。
突如学園から姿を消したのだ。
しかしその翌日。
更に驚くべき事件。
コハクの双子の姉を名乗る美人が、ヒスイのクラスに転入してきたのだ。
「で、ビックリしちゃった。会長そっくりなんだもん。おちゃらけた性格も」
屋上で一緒にお弁当。
早速ヒスイがオニキスに報告した。
「・・・・・・」
(双子の姉・・・)
ヒスイは全く疑っていない様子だが。
入れ違いというのが既に怪しい。
「でね、友達になったの」
「友達・・・だと?」
友達を作るのが下手で、何かと孤立しがちなヒスイが口にした“友達”。
「明日から一緒にお昼食べたいって言うんだけどいい?」
「駄目とは言わんが・・・」
「ヒスイ~」
屋上の出入り口で名を呼ぶのは、噂の超美人。
呼ばれたヒスイが駆けてゆく。
もうすっかり懐いていた。
(一体どうやって手懐けた・・・)
オニキスは呆れて物も言えない。
ヒスイの頭を撫でて・・・ニヤリと歪む、金髪美人の口元。
(間違いない。絶対アイツだ)
「ね、ヒスイ、彼に挨拶したいんだけど、いい?」
「ん!じゃあ、私、先に教室戻ってるね」
ヒスイはオニキスに手を振って屋上を去った。
その、屋上で。
総番のオニキスと元生徒会長のコハクが向き合う。
「男だと全く相手にされないから」
聞かれる前に自己申告するコハク。
「君が“幼馴染み”なら、僕は“親友”になる。女として・・・ね」
「・・・・・・」
「今は君のものかもしれないけど、卒業する頃には僕とヤッてる」
天使のように華やかで美しい顔立ちだが、口から出る言葉は、下品だ。
「・・・・・・」
せっかくできた“友達”をヒスイから奪うのは気が引ける。
(だからといってこのまま野放しにするのも・・・)
迷うオニキス。
(まったく・・・とんでもない奴に目を付けられたな・・・)
はぁ~っ・・・。
ほとほと溜息が出る。
「まぁ、しばらくは女同士の友情を深める事にするから」
明日からよろしく、と。
コハクが握手を求め、仕方なしにオニキスが応じる。
そしてここに、新たな三角関係が誕生した。
お題:sakura様・まめ様・K様(今は無きBBSより)
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