「う゛〜・・・っ・・・も・・・さいあく」
ソファーの上、ヒスイ自ら両脚を抱え、女性器を露出させている。
コハクにローターを取ってもらうために、だ。※リモコンでの操作が不可能になったため※
オニキスは席を外し、リビングにはコハクとヒスイ、二人きりだ。
フェロモンローターによる快感は、小陰唇の縁まで行き届いていて、すっかり捲れ返っていた。
事後のように、淫泡を付着させ、ヒクヒクしている。
「取りやすくていいけど」と、コハクは苦笑い。
ローターごときに、ここまでされてしまった悔しさはあるが、捕まえたアイボリーから、フェロモンの話は聞いていた。
従って、そう悪い気はしない。
「力、抜いててね」
そう言って、コハクはヒスイの膣口に指を入れた。
「んっ・・・」
人差し指と中指を、濡れきった膣の中で泳がせる。
「――これかな?」
ローターはすぐに見つかった。
かなり奥の肉に食い込んでいる。コハクが引っ張ると、若干の抵抗があった。
「あっ・・・おにいちゃ・・・!!」
「そんなに気に入ってるの?これが」
「ち・・・ちが・・・んッ!んぅッ!!」
膣奥でローターを捩られると、快感が隠せず。
歯を食いしばっても、涎が垂れてしまう。
「はぁ・・・はぁ・・・おにいちゃ・・・も・・・ぬいて・・・おねが・・・」
「それじゃ、抜くよ?」
「んぁ・・・ッ!!は・・・」
肉の間から、ゆっくりとローターを引き抜かれ、下腹が断続的に震える。
「あ・・・あ・・・」
コハクの指と共に、膣から抜け出たローター・・・
愛液でドロドロになっている表面をコハクが舐める。
ひどく艶めかしいその仕草を、ヒスイに見せつけるように。
「こんなに絡みつかせて・・・えっちな子だね」
「っ〜・・・」
反論できないヒスイが、耳まで赤くする。
コハクはくすりと笑い、ヒスイに唇を寄せた。
「ヒスイ」名前を呼んで。
ちゅっ。唇の端にキス。それから、唇と唇を重ねる・・・
「ん・・・」(おにい・・・ちゃ・・・)
少し唇を開き、コハクの舌を受け入れるヒスイ。
「はぁ・・・」
上顎を舌先で擽られ、舌で舌を優しく包まれる・・・
口の中が、甘い露でいっぱいになる、それはとても気持ちのいいキス。
文句のつけようがない極上のキス、なのに。
「んッ・・・」
物足りなげに、眉を寄せてしまうのは、別の場所が疼くから。
フェロモンローターを取り上げられた膣が、激しい焦燥感に襲われていた。
「っは・・・」(やだ・・・わたし・・・)
ソファーの上、最初と同じポーズのまま。
コハクとキスをしながら、コハクのペニスのことを考えてしまう。
それもすべて、フェロモンを直に与えられてしまったからなのだが、ヒスイは知る由もなく。
「はぁ・・・はぁ・・・」
キスが終わるまで待てず。
「おにい・・・ちゃん・・・」
合間、合間に、ペニスをねだる声を出す。
ソファーの前で膝立ちになり、「いいよ」と、コハク。
慣れた手つきで、自身のジーンズのジッパーを下ろし、勃起を引き出す。
「今、あげる――」
「あ・・・ッ!!」
膣口を亀頭で押された瞬間、ヒスイは自身の両脚から手を離した。
「あんぅ・・・あ・・・あ・・・!!」
ずくずく・・・膣の中をペニスが進むほどに、脚を伸ばし。
「あぁ〜・・・」
女らしく蕩けてゆくヒスイの表情。
ペニスが根元まで入れられると、コハクの腰を両脚でホールドし、そのまま動かなくなった。
「はぁ・・・はぁ・・・あ・・・ん」
にちゅにちゅ、膣肉が圧着し、ペニスのカタチを確かめている。
そのうち、隙間なく溶け合って。
「おにいちゃ・・・あ・・・へぁぁ・・・」
ヒスイが愛らしくも妖艶な笑みを浮かべた。
潤む瞳の奥に、ハートの光が灯っている。
コハクは両腕をソファーの背もたれにつき、間にいるヒスイの額にキスをしながら待っていたが。
「そろそろ、動かしてもいいかな?」
片膝をソファーに乗り上げた。
ぶちゅッ!ふっくらした陰唇が押し潰される音がして。
快感がより深くなる。
子宮を高々と押し上げられ。あへっ、あへっ、と、呼吸のような喘ぎのようなものが、ヒスイの口からこぼれていく・・・
「はっ、はっ、あ!!」
頭の中まで快楽に染め上げられ。
膨れたクリトリスが金色の茂みの中で快感を貪り始めた。
「んふぁ・・・」
ゆるんで、ほどける、ヒスイの両脚をコハクが抱え直し、本格的な抽送を開始する。
「あ・・・あ・・・おにぃ・・・」
ぐぷぷぷぷッ!愛液とともに膣から掻き出される、発情の香り。
それを吸い込むことによって、更なる発情を促される。
ヒスイの中で、理性よりも本能が遙かに優位になっていた。
「はぁ・・・あ・・・あぁッ・・・あぁんッ!!」
愛し合う二人の間には、生々しい粘糸が張り巡り。
ちゅっ・・・ぐちゅッ・・・ちゅ、ちゅ、ちゅっ・・・ぐちゅぐちゅぐちゅ・・・
ねっとりした股間が吸い付き合うような、いやらしいピストンが続く。
「あッ、あッ・・・」
瞳を伏せ、ヒスイが陶酔していると。
「ヒスイ――」
コハクがもう一度名前を呼んだ。
「ふぁ・・・?おにぃ・・・?」
ヒスイが見上げる。キスをするために呼ばれているのだと、辛うじて理解できた。
ちゅっ。
下半身の濃厚な交わりとは対照的に、ソフトなキス。
「好きだよ」と、純粋な愛を囁くためのものだった。
ちゅっ、ちゅっ、続けて何度かキスをしてから・・・
「!?あ・・・やぁっ・・・おにいちゃ!!」
コハクが、ヒスイの中からペニスを抜き出した。
「場所、変えようね」
ヒスイを抱っこし、ソファーから絨毯へ下ろしたあと、そこで仰向けになっているヒスイの両脚の間に腰を入れ。
「折角だから、これ使ってみようと思って」
コハクが手にしていたのは、予備用のフェロモンスプレーだった。
捕獲したアイボリーといくつか取引をしたのだ。
中でもこれは、一番の収穫だ。
コハクは自身のペニスにスプレーを噴きかけ、原液を滴らせながら、挿入に臨んだ――
「――ひッ!!ふぁ・・・ふぁぁぁんッ!!」(だめ・・・これ・・・だめ・・・)
愛する分だけ感じてしまう、フェロモン。
コハクを乗せた腰が、ビクンッ!!と跳ねる。
ペニスで埋め尽くされた入口から奥にかけて、強烈な快感電流が流れ。
「んあ゛ッ!!んあぁぁッ!!」
内臓という内臓が次々と感電し、目元でバチバチ電光が弾けた。
子宮を引き絞られる感覚が続き・・・
「あ゛・・・う゛ぁ・・・ッ!!」
コハクの肩を掴み、悶絶するヒスイ。
「おにいちゃ・・・きもち・・・よすぎて・・・ほんとに・・・おかしくなっちゃ・・・んー!!!」
肩越しにそこまで言って、コハクのシャツを噛む。
「ふーっ・・・ふーっ・・・・」
これ以上おかしくならないために、絶頂を堪えているのだ。
するとコハクは、ヒスイを懐に抱き。
「乱れてもいいよ、僕の腕の中でなら――ね」
そう言って笑い、腰を使い始めた。
亀頭で、ヒスイの一番奥にある小さなドーナツ型の輪郭をなぞり。
ぷちゅっ、ぷちゅっ、まずは軽く突いて。それから、ぐりゅぐりゅと強く捏ねる。
「あ・・・あん・・・こし・・・ぬけちゃ・・・」
メロメロにしたところを、愛情たっぷりに、やんわりと撫でた。
「――!!!!!」
あまりの快感に、ヒスイが声を詰まらせる。
頭が真っ白になったと同時に、子宮口が噴火口にでもなったように、ドロリと官能のマグマを噴き出した。
「ん・・・は・・・ぁ・・・」
そのまま、快楽の波に身を任せ、上質な絶頂を繰り返すヒスイ。
「あぁぁ・・・ッ!あ!!」ビクビク、全身を震わせ。
「んふぅ・・・ッ・・・・」キュゥゥッ!!膣が締まる。
「んんッ!!」そして脱力し、快感に浸った。
「うん、そろそろいいかな」
発情を曝け出している子宮に、鈴口を潜らせるコハク。
「――んッ」
ピクリ、ヒスイが反応する。
「受精、したいでしょ?」
壊れたように震えっぱなしになっているヒスイの下腹を撫でながら。
コハクは、フェロモンで剥き出しになったヒスイの本能に甘く囁きかけた。
「あ・・・あ・・・」
ぱくぱくと動く口、少し遅れて声がついてくる。
「する・・・じゅせい・・・したい・・・」
「くすっ、それじゃあ、しっかり受け止めてね」
「・・・ああぁぁぁぁッ!!」
待望の射精が始まった。
「あッ・・・あ・・・あぁ・・・!!」
コハクの腰を挟んだまま、ヒスイの両脚は左右の爪先同士がくっつくような0字を描き。
こってりとした精液を子宮に流し込まれる度、恍惚と悦びに喘いでいた――
屋敷の庭では――
コハクとヒスイが不在のまま、バーベキューパーティーが行われていた。
コハクと取引することで、ギリギリお仕置きを免れたアイボリーが、その役目を全うすべく、バーベキューの下準備を済ませていたのだ。
会場には、ジン、タンジェ、カーネリアン他、料理上手なメンバーが揃っていたため、その後も特に問題はなかった。
今回は参加人数も多く、賑やかだ。※シトリンがお酒を持ち込んだため、尚更※
場は明るいムードに包まれていた。
途中から、コハクとヒスイも顔を出した。
ヒスイは涼しげな小花柄のサロペットとサンダル姿で、焼き野菜の並ぶ串に齧りついている。
フェロモンローターで散々な目に遭ったにも関わらず、元気そうだ。
その様子を見て、ホッとする面々・・・←操作に携わった男達。
一方で。
「トパーズ兄さん、これを」
マーキュリーが、トパーズにあるものを渡した。
記録媒体の魔法カードだ。
リビングに仕掛けた隠しカメラにより、本日のヒスイの姿が収められている。
「アクア姉さんも、どうぞ」
お疲れ〜と、受け取ったアクアが労う。
この三人で、事前に計画していたのだ。
「お母さんがアヘってるところ、沢山撮れました」と、微笑むマーキュリー。
「まー、酔ってるでしょぉ〜?」アクアが笑う。
お酒が入ると、マーキュリーはゲスい言葉をさらっと口にするのだ。⇒『カップル絵巻No.40』参照。
「まぁ、い〜けどぉ」と、アクア。
手にしたカードを翳し、ご機嫌だ。
「久しぶりに〜、ママがアンアンしてるとこ観よ〜っと♪トパ兄はぁ〜?」
アクアの問いかけに、トパーズ、即答。
「“編集”してから観る」
こうして、ヒスイの快感は皆の手に拡散してゆくのであった――
おしまい
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