アンデット商会、グロッシュラー支店。

「テメェー!!!学校側からクレームきてんじゃねぇか!!」
営業部長ウィゼの怒声が響く。
相手は、平社員のテルル。商品発送担当者だ。
ヒスイの手元に理科の実験道具が届いたということは、学校に大人のオモチャが届いたとしても何ら不思議ではない。
この失態、会社にとっては、由々しき事態である。ところが。
「我は間違ってなどおらぬ」と、鼻を鳴らすテルル。


「神を快楽に溺れさせてやったわ」


そう、誇らしげに語る。
“楽しませてもらったぞ”と、トパーズから一言連絡を受けただけだが・・・かなり調子に乗っていた。
「見たか・・・これぞ我が力・・・」
歓喜に震える両腕を天に翳し、笑う、スーツの男。
「我こそは、色欲の悪魔アスモデウス―改め、テルリウムなるぞ。おい、聞いておるか・・・」
「テメェの口上は聞き飽きた」と、ウィゼ。
「いいか!!今度は間違えんじゃねぇぞ!!」
テルルを一発殴った後、再発送を言いつけ。
窓からモルダバイトの方角を見て、唇を舐める。
「ヒスイちゃんよぉ、次こそは・・・」


「快感レポート、期待してるぜぇ〜」




‖目次へ‖‖前へ‖