それは、朝。三階建ての家、寝室にて。

ベッドで眠る、麗しき“銀”の男女――
目覚まし時計が鳴り、先に動くのはトパーズだ。
煩わしい電子音を切り、ヒスイを見る。

Zzzzzz・・・

全く起きる気配がない。いつも通りの光景だ。
今日は休日で。本来ならもっと眠っていられる筈なのだが・・・トパーズは仕事である。
しかし、服を着る前にもう一度、ヒスイを抱くつもりだった。
「起きろ」と言っても、起きないのはわかっているので、そのままセックスに移行。
トパーズが上掛けを捲ると、ヒスイは寝返りを打ち、うつ伏せになった。
背中を隠す銀の髪を掻き分け、軽くキスを落とす。
続けて何度かヒスイの肌を吸ったあと、自身の亀頭に浮いたカウパー液を指に取り。
それをヒスイの膣内へ入れた。
ぬちゅ・・・
「ん・・・」
早速膣が蠢き、トパーズの指ごと男の蜜を吟味する。
そして、間もなく発情し。
「はぁ・・・あ・・・ん・・・」
寝惚け半分ながらも、ヒスイは吐息混じりの色っぽい声を出した。
「トパ・・・あ・・・はぁ・・・」


「気に入ったか?なら次はこっちだ」


後ろから腰を持ち上げられたかと思うと、亀頭が膣口を抜け、その先の肉粘膜に食い込んできた。
「ん・・・ん・・・はぁ・・・ッ!!あ!!」
たっぷり愛液を含んでいる襞を押し分けられ。
ぷちぷちぷち・・・そんな音と共に瑞々しい快感が弾け飛ぶ。
「あッ!!はぁ・・・あ・・・あんッ!!」
ブチュッ!ブチュッ!ピストンが始まると。
「あ・ん・ん・あ・・・」
ヒスイの体が前後に揺れ。
「・・・ああッ!んッんッ!あッ!んッふッ!!」
勢いがついてくると、指を咥えてよがった。
「あぁ・・・ん・・・」
ペニスによって巧みに捌かれる膣肉。
裂けたところから次々と快感が生まれ。
「はぁはぁ・・・あッあんッ!!あんッ!あんッ!んん・・・ッ!!」
それをより多くの場所へと拡散させるために、上体をシーツに伏していたヒスイも夢中で腰を振り出した。
「んッんッ!あッ・・・んッ!ふッ!!」
クリトリスと乳首が膨れ上がり。
「あんッ!あッあッ・・・あ・・・はぁッ!!」
夢から醒めぬまま、“気持ちいい”行為に没頭していく・・・
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
ゴプッ・・・丸く開いた膣口から、愛液が束になって流れ落ちた。
「あッ・・・んッ!!」
そうしている間にも、擦れ感が一段と強くなる。
絶頂間近なヒスイの膣が縮む反面、トパーズのペニスが大きくなったからだ。
「んんッ!!ふッ・・・うッ!!あッ!!」
ヂュボッ!ヂュボッ!ジュプ!ジュプ!ジュププッ!
ピストンが激しさを増し、子宮に見せつけるかのように膣と濃厚に交わる。
「ふはッ・・・!!あ・・・トパぁ〜・・・もっと・・・おく・・・に・・・」
「欲しいか?」
「ん・・・」
ところが。トパーズは意地悪に笑って。


「この先は帰ってからのお楽しみ、だ」


あえて膣奥を突くのを避けていたのだ。
「わかったな?」
そう言い聞かせながら、ヒスイの腰を引き寄せ。
“この先”を一度だけ強く押し上げた、その瞬間。
「ひッ・・・く!!あ――!!!!」
高々と振り上げたヒスイの尻肉が引き攣れる。イッているのだ。
「!!ふぁ・・・あぁ・・・あ・・・ん・・・」
それから、射精ペニスの脈動にリンクして、ビクン!ビクン!全身を震わせた。




「・・・ん・・・」
トパーズがペニスを抜くと、ヒスイは息を切らしながら、体の向きを変え。
「まって・・・いま・・・きれいに・・・する・・・から・・・」
精液やら愛液やらが絡み付き、もとのカタチがわからないくらいドロドロになっているペニスの先端を舌に乗せ。
「はぁはぁ・・・あむ・・・」
お掃除フェラのつもりで口の中へ引き込んだはいいが・・・



「・・・ヒトの咥えて寝るな、バカ」



トパーズに額を叩かれる。
「・・・れ???今、私寝てた?」
ふぁぁっ・・・大欠伸のヒスイ。セックスの余韻はどこへやら、だ。
「・・・・・・」
類稀なる美少女で、体の具合も抜群だが・・・ヒスイには何かが足りない。
「ひぁ!?ちょっ・・・」
ヒスイをベッドに転がし、「お前はこのまま寝てろ」と、トパーズ。
「そう?じゃあ・・・」
ヒスイは余程眠かったのか、目を瞑った途端、眠りに落ちた。

Zzzzzz・・・

シャワーを済ませ、スーツを着たトパーズが、ヒスイのほっぺを引っ張っても。
「うぅ〜・・・」
痛がる素振りは見せるものの、やっぱり起きない。
トパーズは「2、3時間で戻る」と、告げ。
続けてひとつ、注意をした。
「いいか、地下には近付くな」




2時間後・・・

ドスンッ!ベッドから転落したヒスイが目を覚ました。
「いたた・・・あれ?トパーズ???」
(そういえば、仕事だっけ)
枕元に用意されていたTシャツを頭から被り、立ち上がるヒスイ。
「んーと・・・」
快感の記憶を辿る・・・そのついでに。
「地下がなんとかって言ってたわね」
三階建てのこの家に、地下があるという話はこれまで耳にしたことがない。
「増築したのかな?」
寝室を出て、地下への入口を探す・・・それはすぐに見つかった。
ピアノの置かれたリビングの窓際、観葉植物の隣に、魔法陣。
室内での移動に使われる簡易なものだ。


『近付くな』


そう注意を受けたことは忘れている。
・・・というか、そもそもちゃんと聞いていなかった。
ヒスイは何の疑問も抱かずに、地下へと続く魔法陣の上へ乗った。




「――え?」(なに、ここ・・・!?)







‖目次へ‖‖次へ‖