女3人が到着したのは、とんでもないボロ寺だった。
「修業っていったらぁ〜、やっぱこういうとこでしょ〜」と、得意気なアクア。だが。
「!!あのお寺変だよっ!!」
ひと目見るなり、ヒスイは声を張り上げた。
“何かいる!!”と言って、先に進みたがらない。
しかしそこはシトリンとアクアが両脇を固め。
「はっはっはっ!母上は怖がりだな!」笑い飛ばすシトリン。
「お化けとかぁ〜?出るわけないじゃ〜ん」アクアもまた笑って。
怯えるヒスイを引き摺っていく・・・
寺まで約50mの獣道。その途中のことだった。
「なぁにこれぇ〜?」
女3人、一旦停止。崩れた石像らしきものの破片が積み上がり、進路を塞いでいた。が、そこで。
「邪魔ぁ」「邪魔だな」
姉妹が声を揃えて蹴り飛ばす。
「あっ!!こらっ!!何して・・・っ!!」
ヒスイはまたしても声を張り上げ。
「そういうことしちゃだめでしょっ!!」と、娘達を叱った。
「なんでぇ?」「何故だ?」
「“祟り”は怖いんだからっ!!」
そう大真面目に説くヒスイを見て。
「母上は信心深いのだな」と、シトリン。
「あはっ!なにそれぇ〜」と、アクア。
姉妹揃って、お腹を抱えて笑う始末だ。
「・・・先に行ってて」
ヒスイはその場にひとり残り、飛び散った石像の破片を拾い集めた。
「なんだろ、これ・・・狛犬・・・かな?」
なにせバラバラなので、判断が難しい。
「ん〜と、これで全部かな?」
元の位置に元のように積み上げると、丁寧に両手を合わせて「ごめんなさい」。
(あれ?なんか・・・)
最初に感じた嫌な気配はいつの間にかなくなっていた。
1時間近く遅れてヒスイがボロ寺に辿りつくと、そこは随分環境改善されていた。
アクアが掃除をし、シトリンが草刈りと修繕を行ったのだという。
これなら、2泊3日、そこそこ快適に過ごせそうだ。
「それじゃ〜、修業はじめるよぉ〜!」
早速、アクアが仕切り。
「うんっ!」
ヒスイが返事をする。今回一番のヤル気を見せていると言っても過言ではない。
「まあ、来たからにはやるしかあるまい」
若干照れつつ、シトリンも結構その気だ。
「え〜っとぉ、コレとコレとコレと・・・」
教材と称し、アクアが畳の上に並べたのは。
ペニスの模型ディルドにはじまり、ちょっと変わった道具の数々・・・
「あとねぇ〜・・・コレぇ!!」
極めつけに、旅行用バッグから、電動あんまを取り出した。
「・・・・・・」「・・・・・・」
ごくっ、ヒスイとシトリンの母娘が息を飲む。
女体のトレーニングというより、大人の玩具のお試し会のような雰囲気になってきた。
「ちょっ・・・そういうのやだってばぁっ!!」
逃げ回るヒスイを、電動あんまを持ったアクアが追いかける。
「クリにあてると、気持ちい〜んだからぁ」
(まずいぞ!!)シトリン、心の声。
早くも懸念していた展開だ。
(何としても母上を守らねば!!)
アクアの興味を他へ逸らそうと、必死で考え・・・
「おお!そうだ!温泉があると言っていたな!どうだ?入ってみんか?」
すると、アクアはヒスイ弄りを止め。
「ん〜、いいよぉ」
アクア曰く、このボロ寺を合宿場所として選んだ理由は、その温泉にあるという。
「感度がぁ〜、すっごく良くなるらし〜よぉ」
「私はあとでいい」と、ヒスイ。
例の女性誌に書かれているトレーニング法を実践すると言って、単身、寺に残った。
そしてこちら・・・寺から100mほど離れた露天温泉。
「なかなかいい湯ではないか!」
褐色の湯で、温度は高め。無論、貸し切りだ。
女同士、しかも姉妹なので気兼ねもなく。
シトリンは温泉を囲う岩に肘を乗せ、豪快に両脚を広げて寛いでいた。
ところが。
「!!うぉ・・・っ!!」
突然、低い声で呻くシトリン。
「腹の中に・・・何か・・・入って・・・」
「あ〜、あれじゃない?」
アクアは他人事という顔で・・・むしろ楽しそうに口の端を吊り上げた。
「たまにあるんだってぇ。うなぎみたいなのがぁ〜、アソコの中に入っちゃうのぉ」
「!!ばか・・・それを早く言え・・・っあっ!!」
その、うなぎらしきものが、シトリンの膣穴に潜り込んできていた。
やたらとヌルヌルして・・・抜こうにも、手が滑って上手く掴めないのだ。
「それがぁ、ちょ〜気持ちいいらしくてぇ。アソコに入ってきたら、ラッキーなんだってよぉ?」
縁起物なのだと言い張って、アクアが手を貸す気配はない。
「くそ・・・っ・・・!!」
パシャン!パシャン!水面に乳房を叩き付け、身を捩って逆らっても、うなぎはシトリンの中でウネウネと動き続けた。
「あ・・・やめろ・・・っあっ、あ!!!」
感度を高める湯に浸かりながら、膣を抉じ開けられ・・・気持ちがよくないといえば嘘になる。
こんな経験は初めてだ。
「は・・・くっ!!!」
うなぎの粘膜と擦れ合い、膣内の温度がどんどん上昇している気がする。
「我慢しないで、イッちゃいなよ〜」
色っぽく唇に指を置いて、アクアが煽る。
「く・・・うぁ・・・あぁ・・」
男でも玩具でも味わえない快感に遭遇してしまったシトリン。
罪の意識に苛まれながら・・・腰を突き出し。自ら砦の門を開き・・・陥落。
「あぁぁっ・・・ジン・・・っ!!!」
シトリンの絶頂を見取ったアクアはニヤニヤ顔で。
「シト姉はぁ、イクとき、ダーリンの名前呼ぶタイプなんだぁ」
「だっ・・・誰だってそうだろう!!私はもう上がるぞ!!」
何とも恥ずかしいこの状況から逃げるようにして、シトリンが湯を出る。
お騒がせのうなぎは、とっくに姿を消していた。
「おのれ・・・蒲焼きにでもしてやらねば気が済まん!!」
怒りを露わにしつつ、タオルを体に巻き、顔を上げる・・・と。
「!?」
温泉周辺はいつの間にか濃い霧に包まれていた。
すぐそこにいる筈のアクアの姿さえ見えない、異常事態だ。
「む・・・何だ!?この霧は」
一方こちら、ヒスイ。
寺の周辺には霧など出ておらず、障子越しに穏やかな夕陽が差し込んできていた。そんな中。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
膣の締まりを良くし、また強弱のコントロールを身につけるため、ヒスイは懸命にトレーニングに励んでいた。
体操服※コスプレ衣装に着替え、スクワットやつま先立ちのエクササイズ。
美乳作りのため、畳の上で仰向けになり、タンベル運動もした。
勿論、エッチなイメージトレーニングも欠かせない。
「はぁ・・・おにい・・・ちゃん・・・」
コハクを思い浮かべれば、愛液はすぐに分泌される。そのあたりは余裕でクリアだ。
「そろそろ、これイッてみようかな」と、ヒスイ。
アクアが持ってきた道具の中から、効率の良さそうなトレーニングアイテムを発見したのだ。
ヴァキナバーベルと呼ばれるもので、膣のトレーニングに特化した大人の玩具だ。
長さ約25cm。金属製のため、挿入にはかなり抵抗があるが・・・
(すごい女になるためには、やるしかない!!)と、思い詰め。
上は着たまま、下だけを脱ぎ。えいっ!と、バーベルを膣口に突き立てた。
「んい・・・ッ!!」
背中を丸め、歯を食いしばるヒスイ。バーベルはペニスに比べれば断然細い。それなのに。
(なんで・・・?入らない・・・わけ・・・ないのに・・・)
処女並みに力んでしまって、いくらも挿入できない。
これから、これを出したり入れたり、締めたりしなくてはならないというのに、しょっぱなから躓いてしまった。
「う・・・おにいちゃ・・・」
やらなくちゃ!という気持ちとは裏腹に、膣が異物を排除しようとしている。
コハク以外のものを、拒んでいるようにも感じる。
それでもヒスイは諦めず、両手でバーベルを掴むと、嫌がる膣を無理矢理貫いた。
「!!あ・・・あぁぁ・・・ッ!!」
汗か涙か定かではないものが目尻に溜まる・・・その時だった。
スパンッ!と、障子が開かれ。そこには、コハクと双子の姿。
「!!おにいちゃ・・・!?あーくん!?まーくん!?」
一応置き手紙をしてきたのだが、コハクがヒスイなしの生活に耐えられる筈もなく、双子を連れて迎えに来たのだ。
ヒスイの不自然な格好を見るなり、「暗くなるまで外で遊んでおいで」と、コハクは双子を放る勢いで外に出し。障子を閉めた。
「・・・ヒスイ、何やってるの?」
「あッ・・・!!」
コハクはヒスイの太股を掴み、まじまじと股間を覗き込んだ。
「・・・・・・」(ヴァキナバーベル?今更何を・・・)
本人が気付いていないだけで、ヒスイの膣はほぼ完成しているのだ。
わざわざトレーニングをする必要はない、のだが。
「今・・・訓練・・・して・・・るから、ちょっとまっ・・・」
なぜこんなことになっているのか・・・大体の見当はつくが、面白いやら、可笑しいやら、可愛いやらで。
「無理だよ。待てない」
コハクは笑いながらベルトを外し、ペニスを出した。当然勃起し、先濡れしている。
ヒスイの膣からバーベルを抜き、代替品とばかりに、ペニスを押し込むコハク。
「んぅッ!!だめ・・・まだ、じゅんび・・・できてな・・・あ・・・ッ・・・!!あぁんッ!!」
かなり強引ではあるが、ペニスが膣に入れられると、ヒスイはすぐに発情した。
さっきまでの苦戦が嘘のように、難なく拡がり、潤んでゆく・・・
「あッ・・・は・・・」
コハクの腰が動き出す前から、膣襞がペニスを取り合い、蠢いて。快感が生まれる。
「本物の方が、ずっといいでしょ?」
コハクはヒスイの赤らんだ頬を撫で。反対側の耳の後ろに、ちゅっ。キスをした。
そのまま首筋に舌を這わせ、ヒスイの肌を湿らせながら、体操服に手を入れる。
「!!あ・・・おにぃ・・・ちゃ・・・」
ノーブラだったため、乳首を直に摘まれ。
同時に、キュンと、ペニスを含んだ膣が反応する。
「んっ・・・あ〜・・・」
こうして感度が高まったところで。
コハクに両手でお尻を抱えられ。ゆっくりと、揺すり上げられた。
「あ!!あ、あ、あ・・・ッ!!」
熱い襞が、乱れて、絡まる。
「あ・・・」(も・・・とけて・・・きちゃっ・・・)
快感に伴う溶融は、防ぎようがなく。早くも膣が型崩れを起こしていた。
このままでは、襞が全部溶けてなくなってしまいそうで。焦ってしまう。
ヒスイはコハクの首に両腕を回すと、鼻先を擦り付け、甘えた声で言った。
「ゆっくり・・・や・・・」
「ん?じゃあ、こうしようか」と、コハクは微笑み。
腰に勢いをつけて、規則正しいリズムを刻みだした。
「あッ・・・!!!」
ずッ・・・ちゅくんッ・・・
ずッ・・・ちゅくんッ・・・
太い針で、膣に愛を縫いつける。
「あ・・・あんッ・・・!!!」
膣内で糸を引くのは、紛れもなくコハクの・・・男の蜜だ。
ちゅくんッ、ちゅくんッ、ちゅくんッ、ちゅくんッ・・・
「あッ、あッ、あッ・・・おにいちゃ・・・ぁ・・・」
ひと刺し、ひと刺し、縫い込まれる度、ヒスイの背筋に甘美な痺れが走り。
「ん、ん〜!!!!」
猛烈な興奮で、チカチカ視界が点滅してきた。
「ヒスイ」
「ん・・・おにいちゃ・・・」
唇を舐めて、舐めさせ。舌を吸って、吸わせて。
その間に、激しく腰を振り。膣奥に見事な刺繍を施す。
「あッあッあッ・・・あ・・・ひ・・・」
コハクの下で、ヒスイの腰が跳ね回る。
その内側は、すでに痙攣を起こしていた。
「ホントはね、3日以上空けたくないんだ」と、苦笑するコハク。
「ヒスイの中の、“僕”が消えてしまうから」
精子の寿命のことを言っているのだ。
「!?ふぁッ・・・おにいちゃ・・・」
ぼこんッ!お腹の中でコハクのペニスが膨れたかと思うと。
「あ――」
マングリ返しにされ、真上からの射精・・・
「!!あ・・・ッ!!!」
精液のスコールだ。
「ひッ・・・!!!」
それはまるで、子宮口を滝に打たれているようで。
「あぁぁぁぁッ!!!」
ヒスイは堪らず絶叫し、そのあとすぐ脱力した。
「は・・・ぁ・・・」
衝撃的快感で、両脚の感覚を失って。腰まで抜けたみたいだった。
しばらく動けそうにない。
「ね、ヒスイ」
コハクはヒスイの膣口を優しくティッシュで拭いながら話しかけた。
ヒスイが暴走する時は、大抵サルファーに焚きつけられている。
それをふまえて、コハクはこう言った。
「何かしようと焦って、上手くいかなくても、それでいいんだ。全部、ヒスイの個性だからね」
毎回、見当違いなことばかり。だからこそ・・・愛おしいのだ。
抜いて捨てたバーベルに、ペンで“お兄ちゃん”と記入されているのを見て、心底そう思った。
「好きだよ、ヒスイ」
「お兄ちゃん・・・」
瞳を閉じて、唇を寄せ合う二人・・・もうすぐキス、というところで。
バリッ!障子紙に穴が開いた。
「・・・・・・」「・・・・・・」
見える拳はアイボリーのものだ。
「大変だぁぁぁぁ!!!大変だ!大変だ!大変だ!」
非常事態をアピールするために、次々と障子紙を破るアイボリー。そして言った。
「シトリンとアクアが男になったっ!!」
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