そんなヒスイの声を聞きつけてか。
「ヒスイ・・・っ!!」
コハクが窓から緊急帰宅する。
「ふぉにぃひゃ・・・」訳:お兄ちゃん
ヒスイが羞恥の涙を浮かべ、コハクを見た。
いつもなら、怒り狂う場面だが・・・
ヒスイが口にしている“ソレ”が何か、コハクも気付いたらしく。
トパーズを責めることはしなかった。
「???」(お兄ちゃん?トパーズ?)
上半身はトパーズに、下半身はコハクに、それぞれ抱えられ。
男二人により、ソファーから床へと下ろされた。
かと思うと、コハクがTシャツの上に着ていたカーディガンを脱ぎ、それをヒスイのお腹から膝上にかけて被せた。
「ホラ」
トパーズがヒスイの口から氷ペニスを抜き、コハクに投げ渡す。
「こっちじゃ、埒が明かないと思ってたところだ」
「確かにそうだね」
受け取ったコハクがにこやかにそう答え。
そして・・・
「!?んぅ・・・っ!!」(おにいちゃん!?なに!?)
膣口を指で拡げられ、その中に氷ペニスが挿れられる。
「ちょっとの間、いい子にしててね、ヒスイ」
「ひぁ・・・」
思わず片目をつぶってしまう。
コハクとのセックスを絶やさないヒスイのそこは常にほぐれているため、痛みはないが、驚きはあるのだ。
「いっひゃいらんらのよ!!」訳:一体何なのよ!!
冷たさで口元が麻痺して、呂律が回らない。
すると、コハクとトパーズが。
「説明はあと、ね」
「説明はあと、だ」
・・・揃って同じ発言をした。
トパーズに背中から抱きかかえられ、コハクの前で両脚を開く・・・
カーディガンで隠れてはいても、ヒスイにとっては羞恥プレイに等しかった。
「あ・・・んんッ・・・!!」
にゅるにゅると、膣内の氷ペニスが動き出す。
「や・・・やめ・・・!!あ、あ、あッ・・・あ!!」
どんなに抵抗しても、トパーズに羽交い絞めにされ、コハクは手を休めない。
「あッ・・・おにい・・・ちゃ・・・!!」
氷ペニスを器用に扱い、適度な圧力で膣壁に擦りつけてくる。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
冷たい摩擦に戸惑うヒスイ。
本来、ペニスは段々と太さを増すものだが、氷ペニスは逆なのだ。
交わるほどに溶けて。少しずつ細くなる。
「は・・・」(なんか・・・じんじんする・・・)
擦れた瞬間は冷たい、けれどすぐに熱を取り戻すヒスイの膣。
「ふ・・・」
濡れる、というより、濡らされ。
ぐっちゃ、ぐっちゃ、水分たっぷりの、この音漏れは防ぎようがない。
「っ〜!!!」
次々と入り込んでくる淫音に耳の中が熱くなる。
それを知らせるかのように赤く染まったヒスイの耳の裏側をトパーズが舐め。
「そんなものに感じてるのか?」
息を吹きかけ、ヒスイを煽った。
「ちが・・・っ・・・かんじて・・・なんか・・・うッ・・・ん!!」
嘘をついたことで、ヒスイの感度が増す。
「ちょっと」と、そこでコハク。
「邪魔しないで貰えるかな」
「協力してやってるんだが?」
「・・・あとできっちり借りは返すから」
「望むところだ」
ヒスイを巡る言葉の応酬。いつもなら、とっくに大喧嘩だ。
しかしそうしない、できない理由があった。
(とにかく早く終わらせないと)←コハク、心の声。
「ヒスイ――」
優しく微笑んで、身を乗り出すコハク。
「目、つぶって」
「気持ちいいキスしてあげる」
そう言って、唇を重ねる。
奥の手的に、コハクが隠し持っているキスだ。
「ん・・・」
ぐちゅッ!ぐちゅッ!
氷ペニスを指で軽く摘み、軽快なリズムで出し入れを続けながら。
「・・・んッ!!」
ぴくんっ!感じたヒスイが声を漏らすタイミングを狙って舌を滑り込ませる・・・
口内をたっぷり愛撫したあと、続けて牙に触れた。
「んん・・・」
ヒスイの牙は、吸血時や感情の起伏によって伸び縮みするが、性感帯のひとつでもあった。
そこを弄られるのは、非常に気持ちがいいらしく。
「は・・・ぁ・・・」
キス以上の、キス。
コハクに牙を舐められながら。
「あ・・・はぁ・・・」
ヒスイは氷ペニスに絡める愛液の量を増やしていった。
「ん・・・ああ・・・」
快感と引き換えに、力を奪われていく・・・
ヒスイが大人しくなったため、トパーズは腕の拘束を緩め。
氷ペニスを孕むヒスイの下腹を撫でた。
「さっさと溶かせ」
ヒスイの耳元に唇を寄せ、そう囁く。一方で。
「ちゃんとできたら、ご褒美あげる、ここに」
コハクもまた、反対側の耳元に唇を寄せ、甘く囁いた。
「はぁはぁ・・・」(なんで・・・こんなことに・・・)
男二人に身を任せるしかなくなり。
ヒスイは命じられるまま、膣熱で氷ペニスを溶かしていった――
その頃、屋敷の門前では。
パートナが消えた者同士が出くわしていた。
実質上の義兄弟である、ジンカイトとコクヨウだ。
ジンはお決まりのコハクに。
コクヨウは苦汁の選択でヒスイに。
相談をしに来たのだ。
「あの・・・もしかして・・・」
「・・・お前んトコもか」
‖目次へ‖‖前へ‖‖次へ‖