「ん・・・」
ヒスイは、どこか愛らしさのあるカエルポーズでコハクの下敷きになり、少しの間意識を失っていたが。
「あッ・・・んッ・・・おにいちゃ・・・!!」
ヒスイの中でコハクのペニスがゆっくりと動き続けていた。
そのおかげで、愛液にも快感にも不自由しなかった。
「あ・・・はぁ・・・ん」(お○ん○ん・・・まだはいって・・・る)
「おかえり、ヒスイ」と、コハクが笑ってキスをする。
それから、拡げた太腿に乗せた腰が弾みを増し、ペニスの律動が強まった。
「あッ!あッ!はぁ・・・ッ!!」
膣の中はぐちゃぐちゃに蕩けて。
「あッ・・・うぅッ!!」(ぐちゃぐちゃ、きもちい、きもちいぃ・・っ!!)
ヒスイはすぐさまそれに溺れていった。
「あッ、あッ、あッ、あ!!あぁ・・・んッ!!」
「ひぃ・・・ッ!!あ!!!」
イキっぱなしの子宮を突かれる度、軽く意識が飛んだが、それでも交わりを止めようとしない。
「あんッ!あんッ!あぁ・・・ッ!!」
一層愛液で膣を濡らし、嬉しそうに腰を振って、淫らに堕ちてゆく・・・
「おにいちゃ・・・あッ!!ひッ!!おにい・・・んう゛ッ!!おにいちゃぁ〜・・・」
カラダは馬鹿みたいに絶頂を繰り返し、視界は極端に狭くなった。
キスをくれるコハクの美貌しか見えない。
「ん・・・ふぁ・・・」
「出すね」ヒスイの耳元でそう囁き、コハクが射精する――
「――――!!!!!」
ねっとりと、エロティックな精液の放出に、夢中になる子宮。
ヒスイは声もなく。
例えるなら、吹き出しの中をハートでいっぱいにするような、そんな感じ方だった。
「v v v v v 」
「ひとまず、お疲れ様」
上体を離し、ヒスイを見下ろすコハク。
「うん、綺麗にできた」と、愛おしげに頬を撫でる。
「はー・・・はー・・・」
天井に向いた手のひら、曲げた指先が一本ずつ、ビクッ、ビクッ、と、小刻みに跳ねる。
快楽が全身に回りきっている証拠だ。
「そろそろいいかな?」
まだ硬いペニスを入れたまま、抱き起こし、正面座位へ。
用意しておいた、ふかふかのバスタオルでヒスイの体を包み、息子達を呼んだ。
足音を立てないよう、そっと入室するアイボリーとジスト。
まずはヒスイを覗き込む。
堕ちた姿が、ぞくりとするほど美しい。
(これが・・・ヒスイ・・・やっぱ綺麗だ・・・)←ジスト、心の声。
甘く翳った瞳、肌からは赤味が抜けていて。高潔にすら見える。
「これ、意識あんの?」アイボリーが尋ねた。
「うっすらね」コハクが答える。
「父ちゃん、ホントにいいの?」と、ジスト。
「いいよ、一人も二人も変わらないから、気にしないで」と、コハク。
さあ、やってごらん――優しい声で息子達を導く。
コハクが腰を揺らし、膣を刺激し始めると。
「――あッ!!おにいちゃ・・・あッあッ・・・」
ヒスイの肌はまたすぐ赤くなり。
「んふぁ・・・」
微笑みに似た表情を見せた。
アイボリーとジストの存在を気にかける様子もない。
そんな状況の中、アイボリーもジストも余裕がなかった。
手早くペニスを出して、ヒスイの髪を巻き付ける。
それで擦り上げたり、きつく締め上げたりしながら。
「あー・・・俺もう出る」
「オレもっ・・・!!」
それぞれ、ヒスイの髪に射精した。
ヒスイはというと・・・目を開けたまま、コハクとキスをしている。
グプッ!グプッ!精液の詰まった子宮を突き上げられながら、何とも気持ち良さげに。
「そのままでいいよ」
キスを中断し、コハクが言った。
「こっちはもう少しかかるから、先にお風呂入って休んでて」
「おう!サンキューな!コハク」
「うんっ!ありがとっ!父ちゃん!」
二人はコハクに礼を述べ、夫婦の部屋を後にした。
「あんだけ突っ込まれてりゃ、チ○コ大好きにもなるわなー」と、アイボリー。続けて・・・
「なー、ジスト」
「うん?」
「一緒に風呂入んね?話したいこと色々あんだけど」
「――オレも」
そして今、二人はお風呂に入っていた。
コハクが掃除していた、一階の和風風呂だ。
檜づくりの浴槽には、すでにお湯が張られていた。
並んで湯船に浸かりながら・・・二人、黙って振り返る。
「・・・・・・」「・・・・・・」
甘い匂いの充満した部屋で、美しいヒスイを見ながら、その髪を使って自慰に耽る・・・至福の時間。だっだが。
「ちょっと虚しかったんだけど、俺」と、アイボリーが切り出す。
「うん、オレも」と、ジストも続いた。
“ヒスイ”を強く感じることはできたし、肉体的にはこれ以上ないくらい興奮した、が。
ヒスイは・・・全く二人を見なかった。
「完全に意識の外、って感じじゃんか」
「・・・しょうがないよ。ヒスイが好きなのは、父ちゃんなんだし」
「コハクがOKしたのって、こーゆことか。キビシーよな、特に俺に」
アイボリーは湯船から天井を仰ぎ見て言った。
「俺達、エロ漫画でいうところの、下半身モブだろ」
聞いたジストは笑ったが・・・
「ジスト、元気ねーな。どした?」
「なんでもないよっ!あっ!オレちょっと用事思い出したっ!!」
そう言って、立ち上がる。
「用事って、おい、ジスト!?」
アイボリーを置き去りに、ジストは和風風呂から出ていった。
そのままどこへやら、だ。
それから数時間後・・・
夕日が沈みかかる頃、ジストは屋敷に戻ってきた。
ヘアケアのギフトセットを手に。
ヒスイは探すまでもなく、リビングの定位置にいた。
珍しくちゃんとルームウエアを着ている。
「ヒスイ・・・」
「ジスト!どこ行ってたの?晩ごはん、みんなで食べようって、お兄ちゃんが」
「・・・ごめんっ!!これ、お詫びにっ!!」
「え?なに?なんで???」
ギフトセットをとりあえず受け取ったものの、ヒスイは首を傾げている。
「髪、汚しちゃったから・・・」
「?洗えば済むことじゃない、別に髪の毛ぐらい・・・」
「髪の毛ぐらい、じゃない!ヒスイの一部だ!!」
ジストに熱く語られ。ヒスイの方が驚く。
「あ・・・うん・・・まあ・・・そういう考えもあるわよね」
「ヤラして貰っといて何だけどっ!!もっと大事にして!!」
「・・・うん、わかった」
ジストの切なる訴えを、ヒスイが聞き入れたところで。
「二人とも、ご飯だよ」
コハクの声。
「いまいくー!!」
ヒスイが元気よく返事をする。
「ほら、ジストも、いくよ!」と、笑顔で手を引いた。
「あ、うんっ!」(あ・・・)
揺れるヒスイの髪からは、シャンプーのいい香りがした。
「・・・・・・」
窓から差し込む夕日に、きらきらと染まる、ヒスイの長い髪。
魅力的ではあるけれど。
男を慰めるためにある――わけじゃない。
(ヒスイも、ヒスイの髪も、愛されるためにあるんだ、きっと)
ヒスイの動きに合わせ、無防備に遊ぶ毛束に、目を奪われる。
(オレはこれで充分・・・)
見ているだけで、心ときめく。
触れてはいけない、お姫様。
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