「んッ・・・」
枕を手繰り寄せたヒスイが、恥ずかしそうに顔を埋めている。
「あ・・・おにぃちゃ・・・!!」
ヒスイの愛液を掬っては飲み込むコハク。
膣から直接吸い上げたりもして。
誰よりも綺麗に整ったコハクの口元が、ネチネチと淫らな音をたてる。
「ふぁ・・・ッ・・・んぅ・・・」(こし・・・ぬけちゃいそ・・・)
汗でしっとり濡れた素肌に、銀髪が絡み付く・・・ヒスイは艶めかしい姿で喘いだ。
「あッ・・・はぁ・・・んッ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
膣の中まで舐められて。次第に息も上がっていく。
「あッ!!」
入れられた舌が上下に動き、それに合わせて膣肉が揺れる。
「んッ・・・あ!!」(これ・・・きもちよくて・・・あそこしまっちゃ・・・!!)
ヒスイがそう思ったと同時に、膣がきゅっと窄まった、が。
くすり、コハクの柔らかな笑い声が聞こえ、舌戯は続行された。
「んんッ・・・!!」

気持ちいい・・・けれど、もどかしい。

「はぁはぁ・・・」
もっと強く、もっと激しく、もっと奥まで、掻き混ぜて欲しい。
ペニスの領域を持て余した膣が、捻じ切れるかと思うほどうねり、ヒスイを追い詰める。
「っ!!はぁ・・・っ!!はぁ・・・っ!!」
(だめ・・・おにいちゃんに・・・もっとたくさん・・・ごちそう・・・しなきゃ・・・)
自分が血液を飲みたがるのと同じで、コハクも愛液を飲みたがるのだろうと、若干おかしな解釈で。
コハクの蜜吸いリクエストに応えようと必死だったが。
「んく・・・ッ!!」
イク寸前のところで指を抜かれたため、焚き付けられた子宮までも疼く。
「あッ・・・!!はぁはぁ・・・!!」
枕に顔を擦り付け、耐えるも。
鼻先まで赤く染まり、涙が出てくる。
「ヒスイ?我慢してるの?」
コハクの問いに、ヒスイはフルフルと頭を横に振った。
“NO”のサインだが・・・一目で嘘だとわかる。
「ん・・・ふッ!!」
膣から零れる愛液も、捲れてヒクつく肉ビラも、自分ではどうすることもできず。
そこをコハクに舐め上げられる度・・・
「ひぁ・・・ッ!!んあ・・・ッ!!あ・・・ひ・・・」
酷く敏感に反応するのだ。
「んー!!!」
奥の疼きが段々大きくなり、枕を噛みしめるヒスイ。


「欲しいなら、欲しいって言っていいんだよ?」


ちゅっ。コハクがヒスイの尻肉に口づけて言った。
「欲しいの?」
こくり。ヒスイが頷くと。コハクは上着を脱ぎ捨て、ペニスを出して。
よしよし、と、片手でヒスイのお尻を撫でながら、後背位で挿入した――
「あ!!あぁ・・・ッ!!」
枕から顔を上げ、ヒスイが喘ぐ。
グチュグチュと膣肉を掻き分け入ってきた亀頭に、物凄い勢いで子宮口が吸い付いて。愛し合いが始まる。
「ひッ・・・あ!!あああ・・・ッ!!!」
感激の潮を大量に吹き上げながら、ヒスイは達した。
「イッちゃったね」
「ん・・・」
イッたまま続けるのも珍しいことではなく。二人はキスを交わし。
「少し動かすね」
それからコハクが腰を使い始めた。
「んんッ!!あッあッ!!ひぁ・・・あ!!!」
そんなに早いスピードで動いているわけではないのに、感じて堪らない。
ずちゅッ!ぬちゅッ!ずちゅッ!ぬちゅッ!
深く練り込むようなピストン。
一突き、一突き、快感が快感を凌駕する。
「あッ!あッ!は・・・んぁッ!!あッあッ・・・あぁッ!!!」
ヒスイの視界に白い光が雪のように降ってきた。積もって、頭が真っ白になって。何も考えられない。
「おにぃちゃぁ・・・きもちいよぅ・・・あッあッ・・・もっと・・・あッんッ!!」
突かれるたび、快感に酔った子宮が絶頂液を吐き出して。
「ん・・・・・・あ・・・・・・」
ヒスイはイキっぱなしになった。
するとそこでコハクが一旦腰を止め。
ヒスイの膣から出た、泡まじりの愛液が伝う自身の陰嚢に触れた。


「ああ、僕の袋の方まで垂れてきちゃったね」


そう言って、美しい伏せ目で微笑む。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
ヒスイはメロメロになっていて、声も出ない。
枕を握る指先がピクッ!ピクッ!小さく跳ねている。
「はーっ・・・はーっ・・・」
涎と共に吐く息は、限りなく甘く。
膣肉だけが精をねだって、絶えずペニスを絞っていた。
ヒスイの背中に軽く乗り掛かり、うなじに口づけるコハク。
「出すね」一言、耳元で囁いて、射精――
「ああッ!!おにいちゃ・・・!!!んふぁぁぁぁ!!!」
心底“気持ちいい”という表情で舌を伸ばすヒスイ。
「あ・・・あ・・・」
膣肉がぴったり張り付いているため、射精の脈動で襞が震え、繰り返しイッてしまう。
「ひッ・・・う!!」
「ヒスイ、好きだよ」
「はぁはぁ・・・おにい・・・ちゃ・・・」
コハクに顎を持ち上げられ、唇を重ねる。
「ん・・・んん・・・」(わたしも・・・すき・・・)



唇を離し、「もう一回ね」と、コハク。
ヒスイの膣深くから、硬いままのペニスをゆっくりと引き出す。
「!!ひぐ・・・ッ!!あ・・・!!ああ・・・」
ヒスイはまた達して。
支えをなくし、完全に伏した体が、ビクンビクンと痙攣している。
「よっ・・・と」
コハクは、ヒスイの体を仰向けにして、ちゅっ。と、額に口づけてから、ふたたび挿入した――
ぐぷぷぷぷ・・・ッ!!
「あッ!!ああ・・・ッ!!あぁ・・・」
両脚を拡げ、喉を反らしたヒスイの表情が更に蕩ける。
「んふぁ・・・ぁ・・・ぁ・・・」
「そういえば、こっちがまだだったね」
コハクがヒスイの乳房を手にした。
「あんッ・・・」
シーツに擦れ、すでに勃っていた桃色乳首がぴくぴくしている。
「あう・・・んッ・・・」
そんなところを見られて、恥ずかしい筈なのに。
蜜吸いから、あっという間に快楽に堕とされ。
羞恥に抗う理性はもう、ヒスイには残されておらず。
「おにいちゃ・・・おにいちゃ・・・あッ・・・ふぁッ・・・!!」
与えられたペニスでイキ続けていた。
「いい子だね、ヒスイ」
上気しきったヒスイの頬を撫で、コハクが抽送を開始する。
「んッ!!あッあッ・・・!!はぁ・・ッ!!」
ずッぷ!ずッぷ!ぱちゅんッ!ぱちゅんッ!
肉々しく、瑞々しい音が入り乱れ。
「あッ!あッ!は・・・ッ!!あッ!んッ!!あぁ・・・んッ!!」
ピストンの衝撃で膣肉が波打ち、外へと勢いよく飛び散る愛液が二人の下腹を濡らした。
「んッ!!は・・・!!おく・・・あたって・・・んんッ!!あ!!!」
官能が子宮を這い回り、内側から開いてしまう。
「っあッ!!おにいちゃ・・・!!」
そのままコハクの穂先を迎え入れ、ヒスイは二度目の射精を受けた。
「あ!!あぁぁぁぁ!!!!!」




「何回くらいイッたかな?」コハクの声。
ヒスイの返答は、ない。聞こえるのは微かな息遣いだけだ。
快感に塗り潰された瞳。
両手両足を力なく投げ出し、うっとりしているヒスイ。
膣口からは、飲み残しの精液がとりとろと流れ出していた。
意識はもう、ほとんどない。
そんなヒスイの頭を片膝に乗せ、優しく髪を掬い上げるコハク。



「くすっ、僕が嫉妬してないとでも思った?」



「これで帳消しだけどね」
苦笑いを浮かべ、コハクはヒスイの唇にキスをした。






その頃――

一族の平和を揺るがす事件が、モルダバイトで起ころうとしていた。







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