同日、夜――。


「全部吸い出せばいい訳ね、うん、わかった」
携帯で話しながら、廊下を歩くコハク。相手は無論、アクアである。
「ママのおっぱい飲めるなんて、サイコーじゃん」
アクアも混ざりたい〜などと、際どい冗談を言う。
コハクは濡れた髪を拭きながら苦笑した。
腰にタオルを巻いただけの軽装。シャワーを浴びて、夫婦の部屋へ向かう途中なのだ。
「まあ、このままだと制服のサイズも合わないし。今夜いただくとするよ」
「制服?って、あれぇ〜?潜入捜査の〜?」と、アクア。
エクソシストの寮に住み込んでいるだけあって、なかなかの情報通だ。
ヒスイもまた、メンバーに選ばれているのだ。この手の任務は昔から多い。
「セレちゃん、今回マジっぽいね〜、どしたの〜?」
「取るか、取られるか、だからね」
コハクは含みのある言い方をして、「じゃあ、また」と、電話を切った。
とにかく今は、ヒスイとのエッチが最優先である。
巨乳問題はあるにせよ、搾乳プレイは十数年ぶり・・・実は楽しみだったりする。



一方、こちらヒスイ。

服を脱いで待っているよう、コハクに言われた。
素直に従い、裸になって。ベッドの上、自身の胸を見下ろす。
(やっぱり変・・・)
家に帰れば、こうなることはわかっていたが・・・
「まーくんが意地悪言うから」ぼそりと呟く。
巨大化した乳房をコハクに見られると思うと、気が重い。
「・・・逃げるしかないわね」
後先考えず、窓を開けた・・・ところで。


「だめだよ、ヒスイ」


「!!お・・・おにいちゃ・・・」
背後から声がしたと思った時には、細い胴体に両腕を巻き付けられていた。
「あ・・・」
清楚な石鹸の香り。首筋への口づけの際、肌に触れるコハクの髪がひんやりと湿っていて、どきりとする。
アンバランスな体型になってしまっても。愛する男の腕の中にいたいに決まっている。
逃げようとする気持ちはすぐに失せて。
「注射、痛くなかった?」
「!!ひぁッ・・・あぁ・・・」
乳肉を撫でられただけで、全身の力が抜けてしまう。
「これは、誰のため?」と、ヒスイを抱きしめ、笑うコハク。
「っ!!」ヒスイは真っ赤な顔で俯いた。
わざわざ答えを聞かなくても、わかる。
「後は僕に任せて」
耳元で、ヒスイを甘く唆し。手の甲にキス。
こうしてコハクは、最後までエスコートすることを誓った。
「ちゃんと元のサイズに戻すから、ね」
「ん・・・おにいちゃ・・・」
改めて向き直り、唇を合わせる。
ヒスイの口内へコハクが舌を通わせるのが常だが、今夜はめずらしく迎えに出ていて。
「は・・・あむッ・・・」
舌と舌がぴったり重なる。それから、たっぷりと互いを舐め合って。唇の間を行ったり来たり。
どちらのものともいえぬ唾液を絡ませながら、ひとつに溶け合う意志を強めてゆく・・・


ベッドの上でヒスイが仰向けになると、大きな乳房が横に流れた。
コハクが手のひらでそっと掬って揉みあげる。
「!!あ・・・うぅッ!!」
溜りに溜まった母乳を、出したくて、出したくて。でも。恥ずかしくて。
必死に堪えていたというのに。
「あ・・・」
先端から、チョロチョロ漏れ出してしまった。
「っ!!やぁ・・・っ!!!」
「いいんだよ、ヒスイ」
反射的に胸を隠そうしたので、コハクは仕方なくヒスイの両手首を押さえた。
視線に慣れさせるところから・・・と思ったが、ヒスイは眉を顰め、目を合わせようともしない。
(これじゃあ、キスもできないなぁ)
コハクは、少し困った風に笑って、尋ねた。
「やっぱり恥ずかしい、かな?」
「うん」ヒスイが正直に頷くと。


「じゃあ、先にコレをあげるから、いい子にしてて・・・ね?」


コレ、とは勃起ペニスの意である。
「ん・・・」(こっちのほうが、すき、だもん)
ヒスイはすすんで両脚を拡げた。そこにコハクがペニスを持ってゆく。
「あ!!あぁ・・・ん・・・おにいちゃ・・・」
膣口にカウパー液を塗り込まれると、コハクのものと認識して、ちゅるり、亀頭を飲み込んだ。が。
「うッあ・・・あぁぁ・・・!!!」
むにゅぅぅぅぅ!!予定を上回る圧迫感が続く。
「あ・・・ッは!!!」(おにく・・・でちゃ・・・)
いつもは中に納まっている膣肉が、ペニスと逆方向に押し出されてしまいそうだ。
「あッ・・・んんッ!!はぁはぁ・・・」
コハクが腰を動かすと、快感は倍増し。
「あ・・・ああッ!!いい・・・んッ!!!」嬌声を上げるヒスイ。
ペニスの笠が、膣内で丁度良い具合に開いて。襞に引っ掛かっていた。
ねちゃぁッ・・・にちゅッ!にちゅッ!
膣奥では、亀頭と子宮口が密やかに官能の糸を紡ぎ。粘膜が熱く蕩け出す。
「!!んひ・・・ッ!!は・・・あぁん・・・」
肉襞のうねりの中から、度々引き出されるコハクのペニスも、どろどろに溶けているように見えた。


「そろそろ始めようか」コハクが言って。
「あッ!あッあッ!あッあッあッ!」
段々と、膣への突き込みが激しくなってきた。
たぷんたぷんと、乳房が大きく揺れ始める。
右が上がれば左が下がり。左が上がれば右が下がる。卑猥な動き。
スピードがのってくると、より弾みを増して。
その勢いに任せ、先端から母乳が迸り、コハクの肌を白く濡らした。
「ひッ・・・ひぁぁッ!!あッあ・・・!!」
膣にピストンを受ける度、ピンクの乳輪が楕円の軌跡を描き。ヒスイ自身をも翻弄する。
忙しなく動き回るそれを、ぱくり、コハクが口で捉えた。
「!!あッ・・・おにいちゃ・・・!!!」
指の跡を残さぬよう、乳房をやんわりと握り締め。
痼った乳首に、温かい舌を擦り付けてきた。
すると。乳管がかつてない開きをみせて。コハクと・・・繋がる。
「ああ・・・ッ!!!」喉を反らせるヒスイ。
(なに・・・これ・・・おっぱい・・・きもちぃ・・・)
持て余していた内部の疼きが、心地良い痺れに変わる・・・
先端の穴から母乳がどんどん吸い出され、胸が縮み、本来の姿を取り戻しつつあった。
「はぁはぁ・・・お・・・にぃ・・・ちゃ・・・」
唇で乳首の根元を丁寧に扱き、最後の一滴まで絞り出すコハク。
搾乳の間も、ゆっくりと腰を回転させ。
お腹の中を掻き混ぜて。ヒスイを悦ばせていた。
「あ・・・あうぅんッ・・・」
そして、両方の乳房から吸引を済ませると。
「すごく美味しかったよ。ご馳走様」と、ヒスイに告げた。
「おにぃ・・・ちゃん・・・あッ!!!」
コハクの優しい微笑みを目にした瞬間、胸の奥がきゅんとして――快感が、爆発する。


「ん・・・ふあぁッ!!!!!」


ヒスイの膣が痙攣し出すと、コハクも射精し。
「ああッ!!」(ぬけて・・・きちゃっ・・・)
ぶッ・・・ぶぴゅッ!!ごぷッごぷッ・・・
コハクの精液が子宮内で噴き上がる。
「おにぃ・・・ぃいんッ!!!んはぁッ!!!」
快感は留まることを知らず。連続絶頂を迎えるヒスイ。
ついに子宮でイクことを覚えてしまった。
「あ・・・ひ・・・あぁッ!!!」
外に伸ばした舌先から、ぽたぽたと唾液を垂らし。全身、発汗。
幼い美貌が、エクスタシーに酔って、乱れる。
「あッ・・・は・・・」
ヒスイの膝は力なく横に倒れ。
それでもまだ、コハクの射精に感じ、震えていた。



・・・幸せな、倦怠感。



ヒスイは枕に半分顔を埋め、壁に掛けられている制服を見た。
明日から着ることになる、白のブレザー。スカートは可愛いチェック柄だ。
「そういえば、まーくんが“部長”って言ってた、あの子・・・」
「今は、その話はナシだよ」
ヒスイの背中に体を寄せ、後ろから片脚を持ち上げるコハク。
まだ硬いペニスで、陰唇を割り開き、膣への再挿入を果たす。
「あ・・・ん・・・おにぃ・・・」
「ね、ヒスイ・・・忘れないでね」
ごく僅かな膨らみを残すだけとなった、正真正銘ヒスイの乳房をまさぐって。



「僕は、この大きさが一番好きだよ」







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